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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

911スピードスターのコンセプト

今年は多くのカーメーカーや名車にとって記念すべき年だ。例えば、ベントレーは100周年を祝っているし、ミニは60周年だ。しかも日産のフェアレディZやGT-Rがそれぞれ50周年を迎え、マツダ・ロードスターの30周年だ。

そして、昨年名車356スピードスターの70周年を大々的に祝ったポルシェは今年、同車に敬意を払って911スピードスターの市販車を発売した。

実は昨年夏に開催された世界一のモータースポーツ祭典である英国グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは、ポルシェが初代356にインスパイアされた911スピードスターのコンセプトを披露し、ファン達やメディアからの支持を図った。

僕もその時、ラッキーなことに初代911のハンドルを握ってグッドウッドのヒルを登るチャンスを与えてもらったけど、会場のパドックで、911の元となる356の70周年を祝うポルシェのエンジニア達と元ポルシェ・レーサーたちのプライドを身近に見て、大いに感心した。また、ルマン24時間レースの優勝者4名と話をすると、みんな911スピードスターを絶賛していた。                      
そして、言うまでもなくこのコンセプトは市場に支持されて現実化され、市販バージョンが今回のニューヨーク・モーターショーに登場した。それは、幸いなことにほとんどと言っていいほどコンセプトのままだ。



しかし、普通の911より全高が低いスピードスターは、ポルシェが得意とするターボやPDKのトランスミッションを使用していない。このクルマは結構レアでスパルタンな特別仕様車なのだ。最近は、こんなアナログなスーパーカーをカーメーカーが作りたがらないので、スピードスターは特に貴重だと思う。 

ベース車両が911型カレラ4カブリオレということで、502hpを発揮する気筒の4リッターNAエンジンと6M/Tの組み合わせがGT3から引用されている。やはり、世界からマニュアル・トランスミッションがだんだんと消えていく中で、ポルシェが今回、あえて6M/Tしか用意しないというのは、かなり勇気が必要だったと思う。サスペンションもGT3とほぼ同様だけど、後輪ステアリング用にサスが特別にチューニングされている。

文=ピーター・ライオン

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