この2社の株式を保有する27人のビリオネアの資産の合計は、74億ドルの増加となった。資産を最も増やしたのは、フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグで、1日の伸び幅は39億ドル(約4350億円)。ザッカーバーグの保有資産は現在、718億ドル(約8兆円)となった。
データ流出やプライバシー問題の懸念の高まりの中で、フェイスブックの四半期売上は150億ドルを超え、前年同期比で26%増だった。また、1日あたりの利用者は21億人に達した。フェイスブックの株価は25日に5.8%上昇し、193.26ドルになった。
同社は個人情報関連で米連邦取引委員会(FTC)の査察を受けており、今後支払う可能性のある制裁金、30億~50億ドルを準備金として計上した。制裁が課されれば利益は大きく減少するが、市場はこのニュースをほぼ無視した。
フェイスブックCOOでビリオネアのシェリル・サンドバーグは「セキュリティを高めるための投資を続けると同時にコミュニティを広げ、事業を拡大する。今四半期の結果で、私たちの実行力が証明できた」と述べた。
25日の資産の伸び幅で2位につけたのが、マイクロソフトの前CEOのスティーブ・バルマーだ。バルマーは個人投資家としては最も多くのマイクロソフト株を保有しており、1日で12億ドルの資産を増やした。バルマーの保有資産は482億ドルに達した。
マイクロソフトが24日発表の四半期決算で、売上は前年同期比14%増の306億ドルだった。クラウド部門の成長が顕著で、この部門の売上は前年比41%増だった。
バルマーは1980年にマイクロソフトの30番目の社員になり、2000年から2014年まで同社のCEOを務めた。彼は2014年にNBAのロサンゼルス・クリッパーズを20億ドルで買収していた。
マイクロソフトの共同創業者で元CEOのビル・ゲイツも25日に、4億ドルの資産を増やした。ゲイツはフォーブスのリアルタイム・ビリオネア・ランキングで現在、ジェフ・ベゾスに次ぐ世界2位の富豪で、資産額は1010億ドルとされている。
フォーブスの世界のビリオネアリストに掲載されたメンバーのうち、9名がマイクロソフト株の上昇で資産を増やしたことが確認されている。ゲイツやバルマーに加え、ネットフリックスCEOのリード・ヘイスティングや、リンクトイン創業者のリード・ホフマンも大量のマイクロソフト株を保有している。
一方で、25日に大幅に資産を減らしたのがテスラCEOのイーロン・マスクだ。テスラは24日の決算発表で、四半期あたり7億213万ドル(約780億円)の損失を計上した。株価の下落によりマスクの資産は6億5000万ドル以上も減少した。