会話内容をメールに共有、スケジュールの自動調整──Slackがプロダクトの新機能を発表

サンフランシスコで開催中のSlackのカンファレンス「Frontiers 2019」


自然言語処理を活用し、ミーティングの設定がよりスムーズに

発表を聞いていて、個人的に「便利だ」と感じたのが、カレンダーとの連携強化だ。SlackではすでにOutlook予定表とGoogleカレンダーを連携することができ、スケジュールの確認やリマインダーの受け取り、電話会議への参加が可能となっている。

今回、カレンダーの予定をSlackのステータスと同期させる機能、自然言語処理を活用してお互いの空き時間をサジェストしてくれる機能が新たに発表された。


上記の画像のように、カレンダーの予定をもとにステータスが自動で「会議中」、「リモートで作業中」、「不在中」となり、他の人に知らせることができる。現状、対応しているのはOutlook予定表のみだが、間もなくGoogleカレンダーにも対応するという。

また、個人的に最も魅力的に感じたのが、自然言語処理を活用してお互いの空き時間をサジェストしてくれる機能だ。これまでミーティングを設定する際、カレンダーを眺めながらお互いの空き時間を探さなければならず、とても非効率だった。しかし、この機能はDMなどでミーティングの開催についてやり取りしていると、テキストの中から「Today」や「Tommorow」といった希望する日程の情報を読み取り、お互いの空いている時間が自動でサジェストしてくれる。ミーティングの設定に無駄な時間をかけずに済むようになるのだ。

この機能は年内の提供開始を予定しているという。詳しい内容はブログやツイッターアカウントで適宜、公開されていくそうで、気になる人はそちらをチェックしてほしい。

コードを知らなくても、ルーティンワークを自動化できるように

「ワークフローの自動化生成ツールが欲しい」──そんなユーザーからの要望をもとに開発された新機能が「Workflow Builder」だ。これは作業内容そのものは簡単だが、頻繁に行わなければならない負担の多いルーティンワークを自動化するもの。

これまで、社内のエンジニアがプログラムを書き、独自に機能を追加することができたが、このWorkflow Builderはコードを1行も知らない人でも使うことができる。例えば、人事担当者が新入社員向けのウェルカムメッセージの送信を自動化しておけば、社員が入ってくるたびにメッセージを送らずに済む。



イメージとしては、エクセルの「IF関数」が近いかもしれない。条件を設定し、送信するメッセージを書き込んでおくだけでいい。

例えば、#generalに新しいメンバーが入ってきたらメッセージを送ると設定しておけば、新しいメンバーが入ったら、自動でメッセージがポストされる。



この「Workflow Builder」も年内に提供開始される予定。現在、パイロットプログラムのメンバーを募集しているようで、興味がある人は、待機者リストにサインアップしておくといいだろう。

「共有チャンネル」で社外とのコラボレーションが加速

とあるプロジェクトで外部の企業と一緒に仕事を進めていくことになったとき、「Slack上でコミュニケーションとれたらいいのに……」と思ったことがある人は意外と多いのではないだろうか。そんなニーズに応えるのが、今回機能拡充が発表された「共有チャンネル」だ。

これは別々の組織をそれぞれのネイティブワークスペース内で接続する機能。これにより、2つの組織のコラボレーションが促進さて、シームレスにアイデア、ファイルを共有することが可能となる。



この機能はすでにスタンダードとプラスでは使用可能であったが、エンタープライズ版を契約している企業に対して、今年の夏から提供を開始する予定だという。

検索機能の性能も向上



毎日、Slack上で数多くの人とコミュニケーションをとっていると、情報がどんどん埋もれていってしまう。その結果、必要な情報を、すぐに見つけ出すことが難しくなる。

そうした課題を解決すべく、Slackは検索機能の性能向上に努めている。CPOのTamar によれば、検索のスピードも速くなっているという。

また、検索の内容もアップデートされており、チャンネルやダイレクトメッセージ、ドキュメントなどワークスペースで検索ができるようになっているとのこと。検索機能のアップデートは、今後数週間のうちに全員に提供される予定だという。

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