俳優ノーマン・リーダスが語った仕事のポリシー 「一生懸命やる、けど真剣になりすぎない」


共演者を率いる「リーダー」の存在


左から製作総指揮兼監督のグレゴリー・ニコテロ、俳優のアンドリュー・リンカーン、ノーマン・リーダス(Getty Images)

撮影が約9年続く『ウォーキング・デッド』では、役者としても一人の人としても、考えさせられることがたくさんあるよ。主役のリック役を演じたアンドリュー・リンカーンのリーダーシップは素晴らしくて、彼はいろいろな物事へのケアを欠かさなかったね。現場には最初に到着しているし、新しいキャストがいれば真っ先に挨拶をしに行っていたよ。
 
僕たちは撮影中に待機用のトレーラーの中でランチを一緒に食べたり、お互いその日あったことを話したりしていたんだけど、現場に行くときや自宅に帰るときもリンカーンは必ずフォローの連絡をくれたよ。とても細かく気配りをする人で、仕事に対する姿勢は真剣そのものだったね。
 
一生懸命やるけど、真剣になりすぎない
 
最初は人気作をつくれるのか、ただのチープなゾンビドラマにならないか不安だった。出演者同士でリアルな演技を心がけて少しずつ『ウォーキング・デッド』を作り上げたよ。


シーズン1の出演者(Photo by John Shearer/WireImage)

シーズンの最初の頃は、シェーン役のジョン・バーンサルやグレン役のスティーブン・ユアンほか初期のメインキャストがいたけど、ストーリーが進むうちに新しい出演者も追加されていく。
 
その出演者たちも、人気になっていく作品に出ればあっという間に知名度が上がっていくわけだけど、大切なのは"有名になった"ことに飲まれてはいけないということ。僕たちはそこからもっと面白い作品を作るために頑張らなくちゃいけないと思ってるよ。
 
あとはポリシーとして自分が賛同できないことや、信じられないことはやらないと決めてるね。
 
『ライド with ノーマン・リーダス』も当初即座にやりたいって言ったけど、前述した通り、いい意味でゆるい作品を作りたかったから演出されるのは嫌だったね。
 
それと自分の名前が番組タイトルに入ってるのが恥ずかしくて『ライド』だけでどう?って制作側に提案したよ。”自分自分”じゃなくて、少し力を抜いて仕事をしたいんだ。まぁ結局、同名番組があったみたいでその関係上今のタイトルになっているんだけどね。仕事は一生懸命やるけど真剣になりすぎず、自分でがんじがらめにならないようにするのが肝心だと思うよ。


『ライド with ノーマン・リーダス』シーズン3は2019年配信予定 (c)2017 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

文=須貝直子

ForbesBrandVoice

人気記事