「モンキー・パンチ先生ありがとう」ルパンxFIATの熱い友情物語 

FIAT JAPAN公式ツイッターで公開したモンキー・パンチ氏を哀悼する画像

「『ルパン三世』の良き相棒として、FIAT500をこよなく愛してくださったモンキー・パンチ先生。本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈り申し上げます」。

4月11日、肺炎のため81歳で亡くなった「ルパン三世」の原作者で漫画家のモンキー・パンチ。その約1週間後、FIAT JAPAN公式ツイッターで上の画像を添えて彼を追悼するツイートが公開されると、約5万以上の「いいね」を受け、反響が広がった。

FIATとルパン──。彼らは切っても離せない熱い友情関係にある。

Fiat500
ルパンの愛車と同じモデルの「FIAT500F」

手足のように動く

ルパンは、1977年のテレビ放送が始まった当初から、「FIAT500 (チンクエチェント)」を愛車にしていた。カーチェイスをする時は、ルパンの手足のように動き、車自体が生き生きと走っているように見える。

これまでのシリーズでいくつものスポーツカーに乗ってきたルパンだが、ファンの間でも愛されたのがこの車だ。

FIAT500はイタリアで1957年に最初のモデルが発表され、1960年代にはブームとなった。一方で、FIAT500の正規販売が日本で始まったのは2008年。新型モデルがローンチされた時だ。しかし、ルパン三世を通じてすでにファンが多く、認知度は高かった。

では、なぜFIATはルパンの相棒として定着したのか。そのヒントを探ろうと、FIAT JAPANのオウンドメディア「fiat magazine CIAO !」を覗くと、「ルパンがフィアットを愛する理由」などの特集を見つけた。

そもそもは、アニメーターの巨匠大塚康生の愛車だったそうだ。「ルパン三世 カリオストロの城」(79年公開)の作画監督を手がけた時は、常にスタジオの窓から愛車を見ながらスタッフ皆でスケッチしたエピソードなどを大塚本人が語っている。

また本特集では、2018年に放送された「ルパン三世 PART5」のプロデューサーは、CGではなく手描きにこだわっており、「500はコンパクトなので、運転するルパンとの一体感が演出しやすい」と明かしている。

FIATのほか、ABARTH、ALFAROMEO、JEEPの4ブランドを束ねるFCAジャパンの広報担当者は「500は可愛くてポップ。モンキー・パンチ先生はFIATらしさをうまく描写してくださいました。またツイートの反響も大きく、改めてルパンファンの方々に支援されていることを感じ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と胸中を語った。

FIAT500の現行モデル
FIAT500の現行モデル
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文=督あかり 写真=FIAT JAPAN

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