中学校の卒業とともに、トレカからはすっかり離れていたが、その後も成長を続け、2011年に国内のトレカの市場規模は1100億円に達し、ピークを迎えたという。その後、スマホゲームの隆盛とともに市場は衰退に向かっていったが、また、トレカが盛り上がりを見せている。
例えば、メルカリが発表した売上に関する利用動向によれば、10代・20代男性の売上額の1位にはトレカがランクインしている。
そんなトレカ専用のiOS版フリマアプリ「magi(マギ)」が4月24日、リリースされた。手がけるのは、『Peing-質問箱-』に加え、『ヒカカク!』『最安修理ドットコム』『スママ』などの二次流通に特化した複数のサービスを展開してきたジラフだ。
これを機にトレカ市場へも進出するという。現状、アプリはiOS版のみの提供となっているが、今後Android版もリリースする予定とのこと。
なぜ、トレカ専用のフリマアプリを手がけることにしたのか。ジラフ代表取締役社長兼CEOの麻生輝明、事業責任者の柴田雅人に話を聞いた。
トレカのビックウェーブに乗っかるのは今しかない
今回、ジラフがトレカに特化したフリマアプリを展開することにした背景には、トレカ市場の盛り上がりがある。柴田によれば、とりわけポケモンカードの人気の加熱が目覚ましいという。2019年2月に、広瀬すず主演のCMが公開されているほか、ネット上では「ポケカ女子」といった言葉まで生まれている。
ブームが出来上がっていたことに加え、柴田自身がポケモンカードをプレイする中で感じた課題もトレカ専用のフリマアプリを立ち上げる決めてになったという。
「私自身がポケモンカードをプレイする中で、もっと簡単にオンラインで欲しいカードを安く買いたい、他のトレカプレイヤーとつながりたい、と思うことが多々ありました。
また、新しいパックが発売された時に箱買いをしたり、コンビニに寄った時にパックをつい衝動買いしたりしていると、自分は使わないけど他のプレイヤーにとっては価値のあるカードを手に入れることもあります。自分には必要ないけど、他のプレイヤーには必要なカードをオンラインで手軽に取引できるようになれば、と思ったんです」(柴田)