会いたい人に会え、会いたい景色に出会える社会に
そして今年、満を持して貸切バスを使ってバスツアーを簡単に作成し、販売できるサービスのリリースに至った。
このサービスを活用することで、野外音楽フェスティバルやスポーツ大会、地域イベントなど、交通アクセスが課題となるイベント機会に対して、貸切バスを配車予約し、集まった人数に応じてツアー化することが可能となる。
具体的な仕組みはこうだ。WTTの審査を通過したオーガナイザーはbusket内のオーガナイザー用ページから、バスを利用する出発場所から目的地の到着時間などの行程を記入すれば、自動的にバス料金が算出。ツアーの人数に関しては最低催行人数を入力するか、ひとりあたりのバス料金を設定すると何人集まれば実施されるかが自動で設定される。貸切バスの手配は、WTTが旅行業者(第2種旅行業)としてバス会社と代理店取引をしてくれるという。
あとは、ツアーのコンテンツ費用や入場チケット代金、施設の利用料金などバス料金以外でユーザーが支払う料金を設定し、最終的にツアーとして販売するチケットの価格を決め、busketに掲載するだけで良い。あとは設定した募集期間内に最低催行人数が集まれば、ツアーが開催される。
ツアー企画のジャンルに制限はなく、野外フェスイベントからスポーツの観戦、各地の芸術祭などのアートイベント、地域活性から社会貢献企画などのツアーが企画可能だ。
西木戸によれば、「busketに掲載されるツアーはWTTが旅行会社(2種)として旅行商品化・実施を行うもので、ツアーの主催者はあくまでWTTだ」という。そのため旅行業法にも 抵触しないとのこと。
「ツアーのアイデアを起案していただいたら、busketの担当者とともにツアー掲載のブラッシュアップやコンテンツへの調整を行い、掲載をスタートさせます。busketは掲載料金や初期費用は一切かからず、ツアーが実施されたら、ツアーの企画売上から手数料を引いた金額がオーガナイザーに支払われる仕組みにしています」(西木戸)
オンラインサロンの盛り上がりとともに、20〜30人規模のオフ会イベントが開催されたり、日本酒好きが集まった少人数のコミュニティで蔵元を巡るイベントが開催されたりと、集団が移動するために貸切バスが使われる機会は増えてきている。
とはいえ、参加者を募りたいが旅行業の壁やコスト面の課題、名簿管理など事務的な課題など、ツアー開催のハードルは高かった。busketを活用すれば、そうした課題から解放される。
「移動の苦痛をなくし、会いたい人に会え、会いたい景色に出会える社会にしたい」と語る西木戸。今回のbusketリリースは、実現したい世界の最初に一歩でしかない。今後も快適で豊かな移動体験の創造を行っていくという。