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最大の課題は「安全性」だった

Rosen によると、Indigoは50〜100台の車両に同社製品を搭載するため、現在はティア1サプライヤーと提携交渉中で、3〜6ヶ月後にはアナウンスできる予定だという。同社は、2022年までにT1を量産車に搭載することを目指している。対象となるのはEVで、インホイールモーターの課題である「ばね下重量」を解決するため、一般的な車両とは異なる形状の車両に搭載する予定だという。

Indigoは、伝統的な自動車メーカーから新興のEVメーカーまで、自動車のあり方を変えたいと考える企業と提携交渉を行っている。Hemondは、既成概念にとらわれない自動車作りを目指しているものの、人々が日々の生活で利用しにくい奇抜なものであってはならないと考えている。

安全性を高めるため、T1は一般的な400Vではなく、48Vに対応している。また、磁石には出力密度が大きく、ばね下質量を小さくできるネオジムを採用している。T1は、内部にサスペンションやブレーキなどの部品を含むが、サイズを極小化したことでパワートレインの重量と大きさを削減することができる。この結果、車両設計の自由度とコスト競争力が向上した。

それにしても、なぜIndigoはT1の開発に10年も要したのだろうか。Hemondによると、車は100年の進化の過程であらゆるサブシステムが相互に関係するようになったため、開発メンバーはそれらを全てひも解く必要があったという。

安全で効率が高く、快適な小型車両を作る技術は10年前には存在しなかった。今日の車両は大型で重いため、新しいスタイルのモーターを旧式の車体に取り付けるだけでは車両効率を向上することができず、新しいソリューションを生み出す必要があったという。ソリューションを考案する上で大きな課題は、安全性だったという。

「人々が安全面での懸念から新型の車両を運転したがらないのであれば、我々は何の問題も解決していないことになる」とHemondは語った。

編集=上田裕資

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