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Elizabeth Rushe

(photo courtesy of Hi Fly)

電話越しに「今ちょうど、天候が少し回復するのを待っているところだ」と語ったのは、ポルトガルの航空会社ハイフライ航空と非営利団体(NPO)ミルプリ財団の社長を務めるパウロ・ミルプリ博士だ。

ミルプリ博士は先日、海洋の酸性化と汚染調査のため南極に向かう途中で良好な電波が得られた数分を使い、使い捨てプラスチックを空の旅から排除するための計画について説明すべく、チリ南部のプンタアレナスから私に電話をくれた。

ハイフライ航空は2019年12月までに、同社の便からプラスチックを完全に排除する計画を発表している。ミルプリ財団はそれを実現すべく、研究開発に大きな財政投資を行っているところだ。

ミルプリ博士はフォーブスに対し「私たちは先日、ポルトガル北部のミーニョ大学と共同で500万ユーロ(約6億3000万円)の研究開発プログラムを立ち上げた。目的は、安価でプラスチックと同じ重さであるだけでなく、完全にリサイクルすることが可能で人の健康や環境に害をもたらさない、プラスチックの良質な代替物を開発することだ」と述べた。

「プラスチックフリー」の便を試験導入

ハイフライ航空は、使い捨てプラスチックを使用しない史上初の航空便を昨年12月から試験導入している。ポルトガル・ブラジル間の4便では、カップやスプーン、塩やコショウのシェーカー、飛行機酔いのための袋、寝具の包装、皿、バター容器、ソフトドリンクのボトルや歯ブラシなど、通常プラスチックでできているものがプラスチック以外の素材ででできた代替物に置き換えられた。

試験導入された航空便により、使い捨てプラスチック350キログラムが削減される。

プラスチックに代わる新たな品目には、竹で作ったナイフやフォーク、スプーンに加え、二酸化炭素が少ない再生可能リサイクル素材から作られ、食品廃棄物と一緒に商業的に堆肥にすることができる植物由来の食器などがある。また、毛布や枕、ヘッドセットはプラスチック包装されない。

ミルプリ博士はフォーブスに対し、「機内で見るプラスチックの多くは、完全に排除できるものだ」と述べた。「こうしたプラスチックがいまだに使用されているのは、1960、70年代から使っていたため。しかし市場には既に、今すぐ活用できる代替物がある。私たちは代替がより難しいものに関しても、より良い解決策を見つけるため取り組んでいる」

代替が特に難しいものの一つはペットボトルだ、とミルプリ博士。ハイフライ航空は、乗客が消費すると予想される量をまかなうだけの水を、わずかな余裕を残して運ぶことを決めた。「現時点では、乗客の健康に害を与えない優れた代替手段はガラスのコップだけだ。ガラスを使用すれば重量が増えるため、それが主な障壁だった。それ以外は全て、非常に簡単に代替物で置き換えることができた」とミルプリ博士は説明した。

翻訳・編集=出田静

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