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SpireのCEO、Peter Platzer(Photo by David Paul Morris/Bloomberg via Getty Images)

サンフランシスコに本拠を置く宇宙スタートアップ「Spire Global」は、このほど100基目の衛星打ち上げに成功した。同社の共同創業者のJeroen Cappaertは、フォーブスの「30アンダー30」の出身者だ。

同社の記念すべき100基目の衛星は、3月31日にインド宇宙研究機関(ISRO)のPSLV(極軌道打ち上げロケット)によって、インドの軍事衛星などと共に打ち上げられた。小型衛星は、Spireの「Lemur」を含めて28基が積み込まれた。

Spireはデータとアナリティクスを用いた地球観測を行っている。同社が主なターゲットにしているのは、他のプラットフォームがカバーしていない地域だ。同社の衛星は、へき地を航行する飛行機や船舶をトラッキングする以外にも、天気予報を提供している。

近年、地球温暖化の影響で北極海航路を運航する船が増えており、同社のサービスの重要性が増している。SpireのCEO、Peter Platzer によると、気候変動によって、より精度の高い天気予測に対する需要が高まっているという。彼は声明の中で次のように述べている。

「極端な気象現象が頻繁に起きるようになり、海運や航空以外に、政府や企業、個人から天候データに対するニーズが高まっている」

Spireは、これまで同様NanoRacksと提携して衛星を打ち上げたが、両社がPSLVを利用したのは今回が初めてだ。過去に両社が利用したプラットフォームには、国際宇宙ステーション(ISS)や、Northrop Grumman製の商用補給機シグナス(Cygnus)などが含まれる。

「両社にとって今回の打ち上げは大きな成果だ。NanoRacksは、数年前に我々の最初のプロトタイプを打ち上げており、100基目のLemur衛星を打ち上げるのには相応しいパートナーだ。Spireはデータ業界の確固たるリーダーとして、最も先進的な企業とパートナーシップを結んでいる」と、Spireの打ち上げ責任者であるJenny Barnaは語った。

今年初め、Spireは、公海上における海賊や違法操業を取り締まるプロジェクトをフィンランドの衛星スタートアップ「ICEYE」と共同で立ち上げた。ICEYEの共同創業者も過去に「30アンダー 30」に選出されたことがある。

このプロジェクトの主な目的は、リアルタイムで船舶を追跡するためのAIS(船舶自動識別装置)信号を発信していないダーク・ベッセル(黒い船舶)の情報を提供することだ。

Spireは、2012年に「AruduSat」というクラウドファンディングキャンペーンをキックスターターで実施し、10万7000ドルを調達した。その後、同社は立て続けにシリーズAとシリーズBを実施し、2017年にはシリーズCでLuxembourg Future Fund などから総額7000万ドルを調達した。

Spireは非上場のため、財務情報はほとんど明かしていないが、同社が急成長していることは明らかだ。同社は世界中にオフィスを構え、2018年には海運業界向けサービスの売上高が対前年比160%であったことを明らかにしている。

NanoRacksによると、今回のPSLV打ち上げは、ベルリンに本拠を置く「Astro-und Feinwerktechnik Adlershof GmbH (Astrofein)」と、ISROの商業部門である「Antrix」と共同で実施されたという。

編集=上田裕資

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