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米国道路安全保険協会(IIHS)のデータによると、1993年から2017年の間に車のスピードの出しすぎによる事故で亡くなった人の数は3万7000人に達していた。

統計が必ずしも真実を語るとは限らないと考える人は多いだろう。しかし、4月4日に公開されたIIHSの調査資料は、制限速度の緩和が、約25年間で3万7000人の交通事故死者を生み出したと指摘している。

米国の各州では、1990年代中盤から制限速度の引き上げが相次いだ。ミシガン州は2017年に一部のハイウェイの制限速度を時速75マイル(約120キロ)に引き上げた。他の40州も最高速度が時速75マイルのエリアを設けており、テキサス州などでは時速85マイル(約137キロ)の区間がある。

テキサス州でとりわけ速い速度が許されているのは、この州が銃の所持などを含む個人の権利意識が強い土地であることに加え、広大な土地に一直線の道路が伸びているという地理的要因もある。

ネブラスカやモンタナ、ワイオミング、ノースダコタ、サウスダコタなどの州にも同じことがいえる。ほとんど無人のエリアに、55マイルの速度制限を設けるのは理にかなわない。

しかし、IIHSのバイスプレジデントのCharles Farmerは、「ほんの数分早く目的地に着きたいがために、危険なスピードで運転し、リスクを考えない人が多すぎる」と話した。

「時速65マイルから70マイルにスピードをあげて、100マイルの距離を移動した場合の、時間の短縮効果はせいぜい6分30秒程度だ」と彼は話す。「最高速度が80マイルの道路もあるが、私はあえて一番右側の低速レーンを選び、ゆっくりと走ることに決めている」

Farmerは、州が制限速度を引き下げることは現実的ではないと認めつつも、現状の速度制限で十分であり、これ以上スピードの上限を引き上げるべきではないと述べた。

編集=上田裕資

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