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Worawee Meepian / shutterstock.com

ウーバーの自動運転部門が、ソフトバンクやトヨタらから10億ドル(約1100億円)の資金を得て、新たな歩みを開始する。

ウーバーは自動運転開発部門の「アドバンスト・テクノロジーズ・グループ(Uber ATG)」を分社化すると4月18日に発表した。ATGに対しトヨタが4億ドル(約450億円)、デンソーが2億6700万ドル、ソフトバンク・ビジョン・ファンドが3億3300万ドルを出資する。

トヨタは昨年8月、ウーバーに5億ドルを出資し、同社の「シエナ」ミニバン車両にウーバーの自動運転技術を搭載した専用車両を開発すると発表した。両社は本格的な自動運転による配車サービスの実用化を見据えており、トヨタは今回の4億ドルの出資とは別に、今後数年で最大3億ドルの開発費を負担する用意があるという。

ウーバーCEOのダラ・コスロシャヒは「トヨタとパートナーシップが結べたことで、当社のATGチームの実力が証明できた。今後のプロジェクトの成果を確信している」と述べた。

今回の総額10億ドルの出資は、7月から9月をめどに完了する予定で、ウーバーのATG部門の企業価値は72億5000万ドルと評価された。トヨタとソフトバンクグループはATGへ取締役を1人ずつ派遣する予定だ。

ウーバーの自動運転部門は前CEOのトラビス・カラニックの指揮下で、混沌とした状況下にあった。2017年4月、アルファベットの自動運転部門「ウェイモ」は、元ウーバーのエンジニアのアンソニー・レバンドウスキーが同社の機密を盗み出したとして、ウーバーを告訴した。

この訴訟は激しいバトルを繰り広げた後、2018年2月に一応は決着した。2017年9月にウーバーの新CEOに就任したコスロシャヒは、巨額の和解金をウェイモに対して支払った。

さらに2018年3月には、ウーバーの自動運転テスト車両が、アリゾナ州で道路を横断中の女性をはねて死亡させた。事故原因は車両の技術的不備と、同乗していたドライバーの不注意だったとされている。

自動運転ライドシェアを早期に実現

その後、アリゾナ州でのオペレーションには停止命令が下されたが、ATGが本拠を置くピッツバーグで再始動した。ウーバーは今後、トヨタやデンソーの自動運転のエキスパートを迎えいれ、プロジェクトを本格的に再始動させる。

「トヨタは安全でセキュアなモビリティ社会の実現を目指している」とトヨタの友山茂樹副社長は声明で述べた。「トヨタとデンソー、Uber ATGの3社の取り組みで、自動運転によるライドシェアサービスの早期実用化を目指す」と彼は続けた。

ソフトバンクはGM傘下の自動運転企業「クルーズ」に対しても22億5000万ドルを出資しており、今年2月には自動運転による無人配送車を開発するスタートアップ、Nuroに9億4000万ドルを出資した。

ソフトバンク・ビジョン・ファンドCEOのRajeev Misraは今回の出資にあたり、次のように述べた。「今回の取り組みは、世界最大のライドシェア企業であるウーバーとトヨタがコラボを行う理想的な取り組みだ。自動運転によるライドシェアサービスの実現に向けた、大きな前進といえる」

編集=上田裕資

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