ビジネス

2019.04.29

アマゾンがプライム会員をホールフーズの顧客にできない理由

Photo by Justin Sullivan/Getty Images


4. 競合各社の商品の質

オーガニック商品を時々買うだけの消費者にとっては、商品の原材料はそれほど重要なことではないかもしれない。だが、関心の高い人たちにとっては気になる問題だ。この点は、原産地や品質を重視する競合他社を助けることにつながってきた。

例えば、「ホールフーズとコストコが一緒になったような」店だといわれるオーガニック商品専門のオンライン・スーパー、スライブ・マーケットは、PB商品の品質がホールフーズに匹敵する。

オンラインのみで販売するスライブは、アマゾン・プライムのように商品を2日で届ける。年会費(60ドル)が必要だが、多くの場合は最初の数回の注文で提供されるサービスで相殺される。

5. 慈善活動とビジネスモデル

ホールフーズやアマゾンを含む大半の小売業者が慈善活動を行っており、顧客が簡単に寄付できる方法を提供している。社会に還元することは他社との差別化の方法となっており、ビジネスモデルに組み込むほど、慈善活動に関心の高い消費者を引き付けることにつながる。

例えば、スライブ・マーケットは低所得世帯の年会費を無料としている。その他の会員が支払った年会費を、低所得世帯や学生、教師、退役軍人、緊急対応者(救急隊員など)の買い物を支援するために使っている。

アマゾンは豊富に保有する顧客データを使用したり、プライム会員を直接対象とした調査を行ったりすることで、彼らをホールフーズの顧客に変える方法を明らかにする必要があるかもしれない。

編集=木内涼子

ForbesBrandVoice

人気記事