iPhone SEの後継機的位置づけのこの端末は、「iPhone XE」という名称になるという。噂される5.42インチ端末のスペックの情報は少ないが、今回の4.8インチ端末に関しては、より細かなディテールが報じられている。
「フォックスコンのインド工場の関係者から得た情報」として、このニュースを報じたPC-Tabletによると、XEはX やXSと同様なベゼルレス仕様で、ノッチ部分にFace IDを搭載し、リアカメラはXSやXRと同様の12メガピクセルだという。また、チップはA12 Bionicを用いる。
このスペックで分かるのは、アップルがXEを新たなエントリーレベルの製品として売り出そうとしていることだ。PC-Tabletによると、アップルは今年9月にXEを発表する予定で、同時に「iPhone XI」や「iPhone XI Plus」と呼ばれる機種が登場するという。
しかし、XEの最低価格は600ドルと予測されており、筆者としてはこの価格で多くの支持を集められるかは疑問に思う。ただし、A12 Bionicは多くのアンドロイド端末を上回る処理速度を誇り、ミッドレンジの端末にXSと同等のカメラが搭載される点は魅力的だ。
ここで興味深いのは、フォックスコンのインド工場はiPhone XEの生産を行わず、次世代のフラッグシップモデルの開発に注力するとの情報だ。PC-Tablet の記事では、XEの製造は台湾のウィストロンのインド工場が手がけるという。ウィストロンはインド政府の「Make in India」イニシアチブから資金援助を受けており、安く製造が行えるからだ。
ただし、iPhone XEが実際に発売されるかどうかは、まだ不明だ。アップルはこの端末以外にも様々なサイズの端末をテストしており、ティム・クックが完成品を手に新製品発表会の壇上に立つまで、確定的なことはいえない。
それを前提にしても、アップルが小型サイズのiPhoneを計画していることは、多くのファンにとって嬉しい報せといえる。サムスンは今年、7インチ近い大画面のGalaxy Note 10を発売する予定だが、iPhone SE2のような小型モデルの再来を待ち望むアップルファンは多い。