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2019.04.23

JAPAN MADE、JAPAN QUALITYにこだわり世界で戦う本間ゴルフの強さとは

中国人資本家が会長に就任したことにより生まれ変わった本間ゴルフ。2019年1月には、ジャスティン・ローズとクラブ契約を結び、大きな話題を呼んだ。菱沼信之副社長に、世界で戦うための武器と今後の展望を訊いた。


本間ゴルフは、1959年の創業からMade in Japanにこだわったゴルフ専業メーカーとして名を馳せてきた。しかしバブル崩壊を契機とした市場の低迷により、2005年には経営破綻の憂き目にあう。
 
その後、2010年に中国系の投資会社マーライオン・ホールディングスが買収し、劉 建国氏がオーナーに就いたのをきっかけに、同社は劇的に生まれ変わった。
 
同社にとってもうひとつのターニングポイントは、「テーラーメイド」でマーケティングディレクターを務めていた菱沼信之氏が、2017年に常務執行役員に就任したことだろう。2018年には取締役副社長に就任し、同社の顔として活躍している。
 
世界で圧倒的なシェアをもつ業界No.1企業で日本でのビジネスを担当していた頃の氏には、本間ゴルフはどう映っていたのだろうか。

「外から見ても、本間ゴルフは日本に根付いている老舗です。100%酒田工場で生産されるクラブは性能のよさと品質の高さに舌を巻くことが多々ありました。クラブは自分でも購入して、細部のラインや打音に至るまで、どうしたらそうできるのかを感嘆しながら考えたものです」
 
競合ブランドでありながらも常に一目置く存在だったと語る菱沼氏。同じ日本人として「Made in Japan」ブランドへの憧れもあったという。

実際に外国企業から日本企業に移籍して、両者の違いについて感じるものがあったと氏は語る。

「全員で考えて、同じゴールを見据えて仕事をするというのが、本間ゴルフを含めた日本企業のいいところだと思います。私はこれまで米国企業で働いていたので、それぞれのいいところを組み合わせていきたいですね」


菱沼信之◎1981年、東京都生まれ。サンフランシスコ州立大学卒業後、ベリングポイント(現PWC)を経て、テーラーメイドゴルフアメリカ本社にて日本/アジア向け製品企画を担当。日本法人のマーケティングディレクターを経て、2017年、本間ゴルフ常務執行役員に就任。18年より取締役副社長を務める。 

先述のとおり、60年の歴史をもつ本間ゴルフ。中には30年以上働いているという熟練の従業員も多いという。そういったベテランも一体となって、チームワークを発揮することが強みだ。

「当社のものづくりは、徹底的な品質管理に基づいています。60年間の専業体制によって蓄えられた、ゴルフに対する圧倒的な知識と技術の引き出しをもつ日本の職人が製作しているので、世界に誇るべく性能と品質を兼ね備えた製品だと確信しています」
 
しかし、酒田工場にあるのは、職人が受け継いだ伝統だけではない。積極的に最新テクノロジーを取り入れることによる技術革新も日々行われているのだ。

「まず職人の手作業で木型をつくります。そのデータを3Dスキャンした後の、徹底的な重量配分や性能シミュレーション、素材の調整といった作業には、3DプリンタやCADなど最新のテクノロジーを用いています。そういった工程も専門の担当が手がけているのです」
 
手作業とデジタルの融合と聞くと、はじめはマシンで大まかな成型をして、それを職人の手で仕上げるという工程が想起されやすいかもしれない。しかし、本間ゴルフで行われているのは真逆のプロセスだ。

「ゴルフはフィーリングが重要になるスポーツです。気持ちいいアドレスがとれる、スイングができるよう追求するためには、職人の手作業で、まずクラブのシェイプを形成する必要があるのです」
 
手作業の職人とテクノロジーを駆使する職人、両者の技術が融合されて本間ゴルフのものづくりは進化し続けているのだ。
 
クラブ販売をメイン事業にしていた同ブランドは、近年ボールやアパレルの本格的な展開も始めている。そうした舵切りについては菱沼氏は「現状維持では衰退につながってしまう恐れがあるので、常に成長していかなければならない。そこでクラブ以外のカテゴリーであるボールやアパレルを本間ゴルフ流につくることができれば、今までとは違った価値を提供できるはずと思いました。クラブ市場は比較的成熟しているので、それを土台に、違うカテゴリーにも広がりを求めて行くべきであると、自信をもっています」と語る。
 
同ブランドが追求していくのは、「ゴルフに喜びと期待をもたらし、ゴルフライフを豊かにするものづくり」だ。

「ウェアであれば着やすくて疲れない、スイングしやすいという点が重要になってきます。ボールに関しては、今回TW-Xというウレタン製のハイパフォーマンス製品をつくりました。6000円台のツアー系ボールと遜色がない性能をもっているにもかかわらず、定価3800円で売ることに決めました。価格が安いとそれ相応と思われがちですが、本間ゴルフのコンセプトである圧倒的な品質を実現しています」
 
高性能なボールを低価格で販売すると決めた理由は、日本で唯一直営店が30店舗もある本間ゴルフならではの、マーケティングが決め手であった。

「ゴルファーの方々からの『もっとよいボールがほしい』あるいは『そこまで高いのは手が出せない』といった声は、直営店から直接フィードバックを受けることができます。ゴルファーに対するアプローチが近い距離で行われ、そのフィードバックが製品に反映されていくところは、本間ゴルフらしいアプローチの仕方だと思います」


左:本間ゴルフが手がけるボール「TW-X」。他のツアーボールを凌駕する飛距離性能とバックスピン性能を叶えながら、かつてないコストパフォーマンスも実現している。右:2019年より、アパレル部門のアンバサダーに中村獅童氏を起用。歌舞伎の伝統を受け継ぎながら、その型を崩して新しい表現を模索し続ける姿勢が、ブランド理念と重なる。
 
アパレル部門のアンバサダーには、中村獅童氏を起用。「確固とした技術をもったうえでその型を崩していき、いかに新しい価値を提案していけるか」というブランドのコンセプトが、中村氏の歌舞伎の理念と合致した結果だという。
 
さらには、2019年1月に、世界ランク1位(2019年4月7日現在)のトッププロゴルファー ジャスティン・ローズとクラブ契約を結び、ゴルフ界の話題を集めた。また、世界のトッププロの多くはヘッドとシャフトを別会社製品とするケースが多いなか、ローズはどちらも本間ゴルフ製のドライバーを使用したことでも業界に衝撃を与えた。しかも、世界的な有名ブランド「テーラーメイド」から、日本ブランドの「本間ゴルフ」への移籍というのだから尚更だ。同選手は、移籍後2戦目の「ファーマーズインシュランスOP」で早速初勝利を挙げ、同ブランドとの順調な関係性を世に示している。


スイングパワーを余すところなくボールに伝えきる「REAL DISTANCE TECHNOLOGY」搭載のTW747シリーズ。ブレのない正確なインパクトにより驚異的な飛距離アップを叶える。
 
工場のある山形県酒田市の雇用や産業を守るというのも、ブランドのアイデンティティとして続けていきたいと菱沼氏は語る。日本の職人によるものづくりが世界に通じることを理解し、リスペクトしているのだという。そして本間ゴルフの「Made in Japan」を世界へ広めるという次の使命は、外国企業で戦ってきた菱沼氏こそが担う使命だろう。

ゴルフ専業メーカー本間ゴルフのものづくりの神髄を、酒田工場に見る



手作業と最先端テクノロジーの融合──
数多くのトッププロが惚れ込む技術力は、東北の職人の手によって生み出される。
 
山形県酒田市の名士本間家の子孫を創業者にもつ所縁で、鳥海山を望む生産工場が1981年に誕生した本間ゴルフ。元々、木製のウッドが使われていた時代にパーシモンで地位を築いてきた同ブランド。ここでは、往年の名クラブの数々を実際に手に取ることができる。今なお職人の手作業を大事にするそのクラブづくり。だが実は近年、最先端テクノロジーを積極的に取り入れ、伝統と革新の融合を果たしている。
 
職人たちが口を揃えるのは、「ゴルファーが手にした時にイメージする飛び方。そのイメージどおりに打つことができるクラブをつくる」ということだ。人の脳はクラブの形状を見て、どう飛ぶかを瞬時に無意識にイメージするのだという。そのイメージと実際に振った際の感触が違うと、意図せず身体がそのずれを微調整しようとし、結果スイングが崩れてしまう。
 
そういった繊細さが必要になってくるのは、ウッドもアイアンも同じ。酒田工場でのウッドづくりは、まず職人が木で型を手づくりする工程から始まる。本間ゴルフの歴史の中で追究されてきた理想の形状をモデルに、ヤスリで少しずつ整えていく。人間の感性に訴えかける部分は、人の手で形づくるという信念がうかがえる。


 
しかし、本間ゴルフのクラブの秘密はそれだけではない。木型は、次に3Dスキャンによってパソコンにデータとして取り込まれる。CADでさまざまな角度から重心や角度を測定することにより、クラブヘッドの厚みや構造の緻密なモデリングが可能になるのだ。


 
もうひとつ、コンマ数グラムでの軽量化を可能にしているのは、しごき塗装という日本の伝統的な技術だ。シャフトを機械から抜く速度によって色の濃さが変わるため、繊細な加減が要求される。しかし限界まで塗料を薄くすることができるため、重量を抑えることが可能になる。この工程を完全機械化しないのは、天候や湿度などによって、毎回塗料の配分を調節する必要があるからだ。


 
シャフトに関しては、東レとの共同開発によるカーボン素材が用いられている。カーボンシートを何層も巻き上げてひとつのシャフトにする際、空気が入ってしまうことを防ぐために、この工程でも最新機材が使用されている。
 
そうして巻き上げられたカーボンは、他の箇所より厚みが残る部分が生じる。本間ゴルフでは、スパインと呼ばれるその箇所を、すべての商品で6時(真下)の方向に来るよう統一している。スパインの位置を徹底管理することで、クラブセットの均一性を保つためだ。
 
酒田工場のものづくりを支えるもうひとつのテクノロジーは、敷地内に併設された研究施設だ。ロボットによるテストで精度の高い弾道データを計測し、さらにヒューマンテストによりコンセプトとのギャップがないかを確認する。トラックマンによって計測されたデータはすぐ工場にフィードバックされ、迅速な製品改良につながっている。全長350ヤード超の天然芝は本物のコースさながらで、トッププロもオフに試作品のテストを行っている。
 


酒田工場には、現在約300名のスタッフが勤務しており、そのうち95%以上が正社員で、さらに100%が日本人だという。日本のものづくりに理解のある劉 建国会長の計らいで、地元の雇用や産業を支える役割を担い続けているのだ。本間ゴルフは、これからも酒田から世界に通用するクラブを生み出し続けるだろう。

酒田工場がもつ技術の結晶ともいうべきHONMA製品の各モデル。一度手にすればその性能を感じることができるクラブは、プロのみならず一般ゴルファーにこそ体感してほしい逸品だ。

総面積5万坪の広大な敷地をもつ酒田工場。十数にも及ぶ工場棟に併設された研究施設のおかげで、試作品の精度を素早くフィードバックすることができる。

2019年1月に本間ゴルフと電撃契約したジャスティン・ローズ。本間ゴルフのクラブの特長は「日本刀のような切れ味」だという。酒田工場長の諏訪博士氏への信頼も厚い。

Promoted by 本間ゴルフ / text by Norihiro Azumi (lefthands) / photographs by Isamu Ito (lefthands) / edit by Shigekazu Ohno (lefthands)

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