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写真=帆足宗洋

売れるセールストークは何が違うのか。河野理愛が設立したコグニティは、営業担当者の会話やスピーチのデータを分析・評価し、改善方法を提案するサービス「UpSighter」を展開する。上場企業49社や2省庁を含む約100組織が導入する商品になった。

強みは、企業の会議や経営者のスピーチなどを分析した大量のデータ。これをもとに会話を13の指標で分類する独自手法を確立。人工知能(AI)による自動採点で、業績上位者の売れるセールストークと比較し改善点を示す。

河野が会社を辞めてコグニティを設立したのは6年前。「2回資金ショートしそうになり、なんとか立て直そうとアメリカ縦断2回、横断1回、大西洋も渡って、全世界のアクセラレータプログラムに応募し続けました」。なけなしのお金で参加した米カリフォルニア州のプログラムを経て、再度資金調達したのが2016年。改良を重ねて、今にたどり着いた。

河野が起業するのは2回目だ。中学1年生だった河野は、運動への苦手意識をきっかけに「スポーツ科学」に夢中になった。14歳でホームページを作ったところ、多職種が集まり情報交換する場に。19歳でスポーツ科学の知識を持つ専門家と団体や個人をつなぐマッチングサービスのNPO法人を設立した。

大学卒業後は、事業を譲渡して大企業に就職したが、転職を経て再度の起業を決意した。

「中学生の時、インターネットを通じてプロ選手や大学教授と仕事ができた。年齢で判断せずに、『やっていることはすごい。やり続けなよ』と言ってもらえたのが大きかった。技術を使って、見えないバイアスや先入観を取り除き、フェアな意思決定をする。そうして社会にチャンスを還元したい」


かわの・りえ◎1982年生まれ、徳島県出身。慶應義塾大学入学後に19歳でNPO法人を設立した。事業を譲渡し、2005年にソニー入社、DeNAを経て13年にコグニティ設立。グローバル・ブレインなどから約3億円を資金調達。

文=成相通子 写真=帆足宗洋

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