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英紙テレグラフはこう伝えている。「2005年のEU指令では、EU加盟国の医師免状を他の加盟国でも認定することを認めている。この法律により、医師が患者に同行して他のEU加盟国に移動し、そこで安楽死の処置を施すことが可能になるため、安楽死ツーリズムが容易になっていると批判されている」

欧州委員会(EC)はこのような解釈を否定している。EU加盟国出身の外国人医師が他の加盟国で一定の医療処置を行うことができるのと同様、他のEU加盟国から来た医師に安楽死の処置を許可することは、法的には可能だ。しかしその医師は、出身国で刑事責任を問われる可能性がある。

テレグラフ紙は「EUの法律を起草するECは、こうした行為を防ぐ責任は各国政府にあると主張している。医師が他国に移動して安楽死を合法に行った場合、自国で違法行為に当たるかどうかを決めるのは各国政府だ」としている。

EC報道官は「(安楽死を実施する)疑いがある場合、受け入れ側のEU加盟国で確認を行い、患者の安全を守るため適切な策を講じることはEUの法律で禁止されていない。むしろその逆で、各国の責任が非常に明確に示されている。各国が管理面で連携することで、問題を検知し、対処できるはずだ」と述べた。

ベルギーがいわゆる「世界の安楽死中心地」になる前、自殺ほう助を希望する外国人の最終目的地として有名だったのはスイスだ。同国では、自殺ほう助が1942年から認められており、8カ所の診療所で処置が提供されている。

ベルギー以外で安楽死が合法とされているEU加盟国には、自殺ほう助と安楽死を最初に合法化したオランダ、そしてルクセンブルクがある。(スイスはEU非加盟)

フランスを含むその他の国では、消極的安楽死が暗黙のうちに認められている。安楽死は違法だが、2016年に可決された法律により、医師は末期患者が死を迎えるまで鎮痛剤を投与し続けることが可能だ。

ドイツでは、患者が誰からも支援を受けず死に至る薬を飲んだ場合のみ、自殺ほう助が合法とされている。

カナダやコロンビア、オーストラリアのビクトリア州では、さまざまな条件の下で自殺ほう助が認められている。オレゴン州では1997年、米国で初めて末期患者の自殺ほう助が合法とされ、その後ワシントン州とバーモント州が続いた。

編集=遠藤宗生

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