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Dotted Yeti / Shutterstock.com

土星の環の隙間に存在する衛星は、氷の粒子を引き付けていびつな形となっている。

地球の月とは違い、土星の月に当たる衛星「ダフニス(Daphnis)」、「パン(Pan)」、「アトラス(Atlas)」、「エピメテウス(Epimetheus)」、「パンドラ(Pandora)」らは、赤道付近に物質が集まった円盤状、もしくはジャガイモのような形をしている。

「これらの衛星は土星の環から氷や塵の粒子を引き寄せて、赤道付近にスカートのような形を作っている。より密度の高い天体ならば、重力が強いため、ボールのような丸い形になるはずだ」と、NASAジェット推進研究所(JPL)のボニー・ブラッティ(Bonnie Buratti)は述べた。

「これらの衛星を詳しく研究することにより、土星の環に存在する粒子自体の動きも分かるかもしれない」と、無人探査機カッシーニ(Cassini)のプロジェクトに参加する科学者、リンダ・スピルカー(Linda Spilker)も述べた。

カッシーニは土星の衛星に対してフライバイ(接近通過)による観測を複数回実施し、衛星と環の粒子の関係性を明らかにするデータを収集した。

今回の発見は、ブラッティが米科学誌サイエンス(Science)に発表した論文で明かされた。土星に最も近い衛星であるダフニスとパンが、最も土星の環の影響を受けているという。

論文で分析されたデータは、カッシーニが2016年と2017年に衛星に最も接近した際に、可視赤外分光計(VIMS)によって収集したものだ。VIMSを使うことで、土星に近い衛星は赤く、土星から遠い衛星は青いことが分かった。

これらの衛星がどのようにして形成されたかについては諸説あるが、カッシーニが収集したデータによって真実が明らかになるかもしれない。また、今後の探査により解明される謎もあるだろう。

「巨大な氷の惑星である天王星や海王星の衛星も、土星の衛星と同様な影響を受けている可能性がある。この謎は今後の探査で解明されるだろう」とブラッティは述べた。

編集=上田裕資

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