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米航空機大手ボーイングは先ごろ、最新鋭旅客機「737MAX8」の2件の墜落事故を受け、同型機の生産数を20%削減すると発表した。

墜落の原因について同社は、主に737MAXに搭載されているソフトウェアに関連があるとの見方を示した。だが、問題は実際にソフトウェアだけであると限定できるのか、より深刻な機械的な問題はないのかという疑問は残る。

こうした状況から、複数の航空会社(同型機が墜落したエチオピア航空を含む)がすでに、737MAXの発注をキャンセルすることを決めている。減産の決定がなければ、ボーイングの売上高は今年、およそ1100億ドル(約12兆2400億円)に上ると見込まれていた。

減産で業績悪化へ

ボーイングの737型ファミリーは、同社全体の売上高の33%、利益の50%近くに貢献している。737MAXは約5000機を受注していたことから、20%の減産は売上高が約6%減少することを意味する。つまり、今年の売上高は1040億~1050億ドル程度に減少すると予想される。

また、税引き前利益は120億ドル程度になるとみられていたが、減産により106億~110億ドルとなる見通しだ。こうしたことから、米調査会社トレフィスはボーイングの目標株価をこれまでの440ドルから406ドル引き下げた。

市場シェアも低下

トレフィスはボーイングの今年の市場シェアについて、およそ45%になると見込んでいた。また、ワイドボディ機の777ドリームライナーが利益に大きく貢献すると予想していた。

さらに、欧州の航空大手エアバスが2021年に超大型旅客機「A380」の生産を中止すると決定したことから、ワイドボディ機の販売ではボーイングがエアバスを上回ることになるとみていた。

だが、737MAXが最大の問題に直面することになった今、ボーイングは市場シェアの1~2%を失うことになると推測される。結果として、その分はエアバスが獲得することになるだろう。

ボーイングが737MAXのプログラムの修正を進める中、航空各社は今後、運航実績があるエアバスの新型旅客機「A320NEO」を選ぶようになると見込まれる。

こうしたことから言えるのは、ボーイングが再び市場の信頼を得るためには、同社は意義ある前進を遂げなくてはいけないということだ。同社が信頼感の「赤字」を克服することができない限り、737MAXの発注が増加することはないだろう。

文=Trefis Team、Great Speculations 編集=木内涼子

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