ビジネス

2019.04.10

「結婚式は絶対挙げるべき。でも、そこにルールはない」 CRAZY山川咲の結婚観

CRAZY創業者の山川咲



ゲストたちが食事を楽しむ空間(提供:CRAZY)

CRAZYは、現代の結婚式に違和感を覚える新郎新婦にオーダーメイドの式を提案するだけでなく、同じ会場でも彼らの思想・温度感を生かすことで、自分たちらしい結婚式が行えるのではないかという考えで、より思想的な部分を汲み取ろうとするアプローチを取る。

そもそも山川にとって、結婚式とはなんなのか。尋ねると、「人生の節目を作り、人生を祝うイベント」と答える。

「これからは結婚式というタイミングに限らず、成人式や転職、記念日、定年などのライフイベントがもっと増えたらいいなと思います。まずはこの結婚式という場が「披露する場」の意味合いから、人生を振り返り、未来を思う、より豊かに生きる場としての象徴的な節目なのだと思います」

その上で、「結婚式をやる意味って、自分の人生を振り返ることに価値がある。絶対に全員が結婚式を挙げた方がいいと思っています。だけど、そこにルールはなくて、オーダーメイドで作ることも、既存の場所で想いを掘り下げることも、等しく価値のある時間になるはずなんです」と山川。

事実、3月からはスマイルズやキギなどが作った新ブランド「iwaigami」とのコラボを実施。「iwaigami」は”もっともシンプルな結婚式”をテーマにした結婚指輪のブランドで、指輪とセットで渡される小冊を二人で読み、署名をすることで結婚式を行うことができるというコンセプト。そこには、物理的な結婚式場は必要ない。

「結婚式には多様性が必要だと思っていて、2人でこの指輪を購入して誓い合うだけの結婚式もよし、友だちを集めて小さなパーティをやるもよし。私たちももっと安価な結婚式ビジネスや旅行型の結婚式など、いろんな選択肢を増やしていけたらいいなと思っています」



やまかわ・さき◎1983年生まれ、東京都出身。大学卒業後、ベンチャーのコンサルティング会社へ入社。退職後に単身オーストラリアへ。「意志をもって生きる人を増やしたい」と考え、2012年に業界で不可能と言われた完全オーダーメイドのウェディングブランド「CRAZY WEDDING」 を立ち上げた。2016年5月には毎日放送「情熱大陸」に出演。その後、産休・育休を経てIWAI OMOTESANDOの立ち上げに携わる。著書に「幸せをつくるシゴト」(講談社)

文・写真=角田貴広

ForbesBrandVoice

人気記事