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CRAZY創業者の山川咲

2018年のいい夫婦の日(11月22日)に「#結婚式に自由を」というハッシュタグがSNS上で話題となった。仕掛けたのは完全オーダーメイドのオリジナルウエディングをプロデュースするCRAZY WEDDINGで、「ご祝儀はなぜ3万円なのか」「持ち込み料ってなんで必要?」など、2日間で1000を超える意見が集まった。

結婚式システムへの違和感と、変わる結婚観

CRAZY WEDDINGを運営するCRAZY(旧UNITED STYLE)は2012年に創業。型にはまった結婚式に違和感を感じる若者のニーズにぴったりとはまり、これまで1000組以上の結婚式をプロデュース。2017年度には総売上が14億円を突破した。

創業者の山川咲はこれまでの経験をもとに、現代の結婚観について「もちろん今までの結婚式を求めている人もたくさんいますが、その一方で、そこに違和感を感じる人も増えています。これまでの結婚式といえば『新郎新婦が主人公になる非日常的な体験』というイメージでしたが、ものにあふれた今の時代、こうした非日常への憧れが薄れているのは事実です」と話す。

創業の原体験には山川自身の結婚式がある。25歳で現CRAZY社長の森山和彦と結婚式を挙げた山川は、商業ベースの結婚式の仕組みに疑問を感じた。

「イベントが好きで、ずっとイベントに関わってきた自分にとって、これだけ高いお金を払っても制限があるとは、なんてもったいないんだと思ったんです。すごく楽しみにしていたのに、これじゃやばいと思って、知り合いのアートディレクターとプロジェクトメンバーを作り、逗子の会場を借りて、一から自分で企画を立てました」と当時を振り返る。

インターネットやSNSが普及した今の時代、ブラックボックスだった結婚式ビジネスの裏側や経験者の口コミは自由に閲覧ができる。だからこそ、そこに疑問を感じる人が増えているというのは納得がいく。

しかし、その疑問を解決するサービスはなかった。決して儲かるビジネスではないからだろう。それでも山川は「結婚式場の押しが強く、いろんな条件を提示をされて、涙を飲んで会場を決める子が後を絶えない」と、式場を持たないプロデュース形式のビジネスを始めた。

「これまでウエディングプランナーに求められてきたことはミスなく発注をし、クレームがないように式を終えること。私がやっているのは真逆のこと」と山川は語る。

誰もが理想の結婚式像を持っているわけではない

山川の話を聞いて意外だったのは、CRAZY WEDDINGを訪れる人々が、必ずしもやりたい結婚式像を明確に持っているわけではないということだった。

文・写真=角田貴広

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