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I write about how women are redefining the future of work.


同じく賃金平等に取り組んでいる企業には、不動産仲介サイトを運営するジロー・グループ(Zillow Group)がある。同社が過去3年にわたり実施してきた賃金平等の監査では、同じ役職での賃金の差が男性1ドルに対し女性が1.01ドルとの結果が毎年出ている。暗いデータばかりの中で一筋の光となる心強い数字だ。私はジロー・グループのレベカ・バスチアン副社長(コミュニティー・文化担当)を取材し、同一賃金の日と同社の取り組みについて聞いた。

「当社では、同じ役割における賃金平等については非常に良い結果となっているが、一方で従業員構成についてはあまり誇れない数字が出ている」とバスチアン。「当社は、従業員構成の統計をウェブサイトで公表している。透明性を確保し、自らに責任を持たせたかったからだ。全ての企業がそうすべきだと思う」。透明性を持つということは、宣伝活動のため良い数字だけを発表することとは違うのだ。

シティグループは1月、透明性確保の取り組みとして、賃金平等性に関する内部調査結果を公表し、世界全体の同社女性従業員の報酬中央値が男性よりも29%少ないことを明らかにした。報道機関はこれを厳しい論調で報じたが、女性の社会進出の問題に取り組む人々はおおむね、同社による監査拡大についての明確な姿勢やデータ公表を好意的に受け入れた。

「不平等があったり、数字が芳しくなかったりするとき、(人は)そのことを伝えられずとも分かっているものだ」とバスチアン。「たとえ自慢したくないようなことでも、他社がこうしたデータを公表していることはうれしく思う。透明性と説明責任は重要であり、価値あるものとされている。人々は、不完全な数字を全て隠そうとするよりも、明らかにすることに対してより寛容だ」

ジロー・グループやスターバックスなどが主導する透明で規律ある取り組みや、複雑な問題の合理化により、私たちは男女の賃金格差を予想よりも早く解消できるかもしれない。これは正しいことであるだけでなく、ビジネスにとっても良いことだ。スターバックスのブルーワーは「スターバックス経営チームが持つ中核的信念の一つに、営利組織である企業は株主を満足させ、パートナー(従業員)を支援し、サービスを提供するコミュニティーにポジティブな影響を与えられるというものがある」と述べた。

この取り組みには、より多くのリーダーの参加が必要だ。私たちは、ウーバーやウィワークなど成功を収めたスタートアップに加え、ウォルマートやグーグル、アマゾン、クローガーなど巨大企業の最高経営責任者からの協力が必要だ。バスチアンが言うように「解決策は不平等の影響を受けている人だけでなく、全ての人からもたらされる必要がある」のだ。

米国で男女の賃金格差がなくなる年が2119年であるという予測は、私たちに対する警告として十分なはずだ。取り組みを率いる企業からの叫びによって変化がけん引されるようになり、それほど時間がたたない間に賃金の平等が達成されることを願う。

編集=遠藤宗生

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