ビジネス

2019.04.06

僕はインスタやフェイスブックがそろそろ終わると思っている


ぼくは、有意義な時間を過ごすための重要な鍵を握るのが「多様性」だと考えています。

モノをつくるときに「正義」だったのは「生産性」です。しかし、これからの暇な時間を楽しむうえでの正義は「多様性」になる。ようするに「おれはこれが好き」「おれはこう思う」「おれはこんなことがしたい」ということが大切になり、尊重されるようになってくる。

一人ひとりの個性を引き出して、一人ひとりが「楽しい」と思うことをどんどんやっていく。そういう多様性がある社会をつくっていきたい。

その中心に新時代のSNS「フィナンシェ」があると思っています。



「夢」と「お金」の両輪があるから運命共同体になれる

ぼくらは新時代のSNSによって「新しいファンのかたち」をつくっていきたいと思っています。

これまでのファンは、ただ「好き!」「応援します!」という一方的なものでした。しかしこれからのファンは、夢やビジョンに共感して一緒に成功していきます。夢のある人とファンが「運命共同体」になるようなかたちをつくっていきたいのです。

それは「起業家とベンチャーキャピタリスト」の関係に似ています。起業家とベンチャーキャピタリストの関係というのは、すごくおもしろいものです。ぼくは、どちらの立場も経験していますが、両者の関係は友だちのような、ビジネスパートナーのような不思議な関係です。

単純な「友だち」というだけだと、ここまで自分の時間をかけて応援はできません。でもそこは、一方でビジネスがしっかり絡んでいるから応援できるのです。逆に、ビジネスだからといって、嫌いだったら応援できない。

つまり「夢」と「お金」の両方あるから、完全に運命共同体としてコミットできるのです。

「フィナンシェ」では、このベンチャーキャピタリストにあたる人を「ヒューマンキャピタリスト」と呼んでいます。お金も出すし、アドバイスもするし、その夢をスケールさせるのはヒューマンキャピタリストです。一方で「夢をかなえたい!」という人を「ヒーロー」と呼びます。

ヒーローは夢はあるけれど、どうやって実現していったらいいかわからない。そこでヒューマンキャピタリストが並走するのです。その両者が運命共同体として夢をかなえていくというわけです。

ともに夢をかなえる「フィナンシェ」の仕組み

「フィナンシェ」は、言ってみればファンのマネジメントをするツールです。まだイメージしにくいかもしれませんが、ここではざっくり説明させていただきます。

まず、スラックのようにプロフィールページとチャットページがあります。そこでたとえば、ある女の子が「トップユーチューバーになりたい!」という夢を持っているとしましょう。ファンは10人くらい集まっています。そこで彼女はみんなに聞くわけです。「どうやったらわたし有名になれる?」と。

ある人は「まずは、おもしろい動画つくらなきゃ」とアドバイスします。女の子が「つくり方わかんない…」となったら、別のある人が「じゃあ、おれがつくるよ」と言って、夢が少しずつカタチになっていく。

一方で女の子は、支援してくれた人に対して「いいね」をします。しかもその「いいね」は、ただの「いいね」じゃなくて「トークン」になっているのです。ここでは最新のブロックチェーンの技術が裏で動いています。

女の子の夢に対して、手を動かせる人は手を動かすし、編集できる人は編集する、お金を支援する人はお金を支援する。そうして、彼女の夢に賛同する人が集まってきて、そこでみんなで協力しながら夢を実現させていくのです。

最初は応援する人が10人しかいなかったのが、どんどんみんなの協力で有名になって、1000人、1万人、100万人となっていくと、支援するほうもされるほうもみんなハッピーになる。そういうイメージです。
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文=國光宏尚

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