ニュースサイトPatently Appleに掲載されたアップルの特許出願書類には、2つ折り式の携帯デバイスが描かれ、片側がディスプレイ、もう一方がキーボードとなっている。考案者の欄には、アップルのプロダクト・エンジニアのKevin Robinsonと、シニアプロダクトデザイン・エンジニアのHoutan Farahaniの名が記載されている。
今回アップルが提出したのは単なるデザイン特許ではなく、素材にもふれている。同社はチタニウムやマグネシウムのレイヤーを様々な樹脂素材(ポリエチレン・テレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリイソシアヌレートフォームなど)と結合させ、軽量で折り曲げ可能なデバイスを実現する。
Really? Apple Invents a Next-Gen iPhone with a Flip Phone Form Factor https://t.co/eKVNwNDrzq pic.twitter.com/hAyvDsZgF1
— Patently Apple (@PatentlyApple) 2019年4月4日
一見すると単なるフィーチャーフォンのように見えるが、この端末は非常に複雑な素材のコンビネーションを用いている。
なぜフィーチャーフォンなのかという疑問も浮かぶが、ファーウェイやサムスンらの折りたたみ式端末が、プラスチック製ディスプレイを採用した一方で、アップルは素材に対するこだわりを持ち、ガラス製ディスプレイの内部を発熱させて、折り曲げ可能にする特許も申請している。
競合メーカーの折りたたみ式端末の発売が迫る中で、アップルもこの分野への進出の準備を進めている。売上の落ち込みに直面した同社は、プロダクトに明確な差別化を加え、かつての勢いを取り戻したいはずだ。
特許だけで、このデバイスが実際に市場に投入されるとは言えないが、アップルが独自の折りたたみ式端末の開発を進めていることは明らかだ。世間をあっといわせる新たなモデルの開発を、アップルは進めている。