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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」


世界には、マイカーが好きで、運転自体が大好きなドライバーは何百万人もいると思われる。その人たちは大抵、自動運転のシステムに運転を任せたくないと思っている。また、近い将来、自動運転車が一般道で一般車と混じり合う日がやってきても、安全で事故のない道路状況ができるまで相当年数が必要だと考えている。

一つの例を上げてみよう。例えば、法定速度を守って走行する自動運転車は、自動運転でない一般車が信号の手前で強引に割り込んできた場合、ちゃんと反応できるのか。ブレーキは間に合うのか。自動運転に近いアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)モードで、前方の車両を追従して走っていても、隣の車線から急に割り込む低速車を読み取ってブレーキを間に合わせられるのか。

僕の経験では疑問が残る。逆に、人間ならなんでもないと判断できるときにブレーキがかかるのも問題だ。僕はACCで走行しているとき、お菓子のゴミのようなものがヒラヒラ飛んだだけで、無意味に急ブレーキをかけられて嫌な想いをしたことが何回かある。

ここで、運転支援アシスト(自動運転ではないけど)付きのクルマを10台以上乗ったことのある僕に、一つ言わせてほしい。バーチャルで実験の回数をガンガン上げてもらいたいのだけど、やはりリアルワールドでの実験に勝るものはない。となると、僕が自動運転を完全に信じ切れる日は、まだまだ先だね。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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