Forbes JAPAN Web編集部

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東南アジアのブルネイでは、同性愛や不倫行為は違法とされている。しかし、さらなる人権に反する動きがいま同国で起きている。
 
ブルネイでは4月3日から、不倫や同性愛行為に投石による死刑を科す刑法が施行される。

同国は2014年に、東南アジアで初めてイスラム法(シャリア刑法)を導入。この法律に基づき、今回の新しい刑法では石打ち刑のほか、窃盗罪には手足を切断する罰則が導入される。またこの新刑法は、イスラム教徒ではない外国人旅行者も対象となると日本の外務省のホームページでも発表されている。

しかし、複数の証人が必要になるなど、立件には条件があり、刑罰が実行される基準はまだ不明だ。

この厳しい刑法の内容を、国際人権団体やセレブらは強く非難している。

俳優のジョージ・クルーニーは、ブルネイ投資庁が所有する米英仏内の9つの高級ホテルについて、「これらのホテルで食事や宿泊をするたびに、同性愛者の人々を死に至らしめる人のポケットにお金が入る。君主制のブルネイで、このボイコットが大きな影響を及ぼさなくとも、罪のない人々を殺害する資金供給をこのまま助けるつもりか?」とdeadline.comに寄稿したコラムで呼びかけた。
 
コラムの最後には9つのホテルのリストを記載し、ホテルの利用をしないように強く訴えている。
 
2014年に同性パートナーと結婚した歌手のエルトン・ジョンも、ブルネイが所有するホテルの利用についてのボイコット運動に参加。自身のSNSで、「世界中のLGBTQの人々は尊厳を持って扱われるに値する」とツイートした。

また、国連人権高等弁務官ミシェル・バチェレは、「ブルネイ政府に対し人権保護の後退を意味するこの新しい刑法を停止するよう訴える」と述べた。
 
この他にも、元アメリカ副大統領のジョー・バイデンやオーストリア首相のセバスティアン・クルツも同新法に対し「残酷で非人道的」と非難している。
 
これまでにサウジアラビアをはじめ厳格なイスラムの国では、同性愛行為に死刑などの刑罰が存在していた。しかし、同性婚が合法化される国が増えている一方、ブルネイが新たに定めた同性愛に対する投石による刑法は、グローバルでダイバーシティへの理解が広まる中、理解され難い新法であろう。
 
すでに国際的な反発が広がるなか、ブルネイが国民らの人権についてどう考え、今後どう動きを見せていくのか注目したいところだ。

文=須貝直子

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