フリーライター/エディター


4年越しの再会

今回の投資に向けて清水がサイバーエージェントと具体的な話を進めたのは、昨年末ごろ。しかし、実は清水はそれ以前にも藤田と出会ったことがあるのだという。

「僕が起業家になったのは、『渋谷ではたらく社長の告白』など藤田さんの著作がきっかけなんです。“3.11”以来、日本をぶち上げると決心をしたものの何をしていいかわからなかった自分は、この本を読んで起業家、そしてインターネットが社会を変えていると強く感じたんです。後先考えずに起業し、藤田さんがしていたように色々な企業に飛び込んで仕事をもらっていました。藤田さんに会いたくて、クローズドイベントにも参加しました。トイレで挨拶して、『日本をぶち上げるので、期待していてください!』というメッセージを強引に伝えました(笑)」

しかし、結局当時は藤田に興味を持ってもらえず、2人の間にやり取りはほとんど生まれなかった。清水の想いが実を結んだのが、4年後となる今回だ。

昨年末、藤田が主催する若手起業家の集まる飲み会に出席した清水。ところが、あまりに参加者が多く、結局藤田とじっくり腰を据えて話すことはできなかったという。

「もちろんしっかり話さずとも出資を頼むことはできるのですが、僕の想いをきちんと伝え応援してもらえなければ意味がない。そんなことを考えていたら、この飲み会で相席になったおじさん二人が『君も藤田さんから出資受けたいの?いくら?』と煽る感じで話しかけられたので、『ふざけんな、ビッチじゃねーぞ』とキレてしまい、そのまま日本をぶち上げるという思いの丈をぶちまけたんです」

このとき話したのが、AbemaTVの制作に携わる放送作家の鈴木おさむと、AbemaTV制作局長の谷口達彦だった。彼らが藤田に「面白い若者がいるんですよ」と伝えたことで、今回の投資のキッカケが生まれたのだ。

サービスの内容はもちろんだが、藤田が評価したのは、清水の大胆な人柄だ。

「今回、若手経営者を応援する目的で藤田ファンドから投資させて頂きました。事業領域も大きく成長が見込まれるドメインでありますし、彼らが掲げる『日本をぶち上げる』というビジョンにも可能性を感じています。清水さんは若く優秀な経営者であり、インターネット産業を牽引し、今後日本を変えていく様な経営者になると期待しています」と投資に至った理由について、こうコメントしている。



では、藤田も注目するZEALSのビジョン「日本をぶち上げる」とは何なのか。清水が問題視しているのは、周りの若者があまりに夢を語らないことだという。

文=野口直希 写真=ZEALS提供

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