ビジネス

2019.03.29 07:00

ジェット燃料実用化 ユーグレナ「大胆すぎる投資」の舞台裏



出雲充代表取締役社長

「スモール・アーリー・サクセス」

「日本をバイオ燃料先進国にする」。出雲のそんな発言が注目を集めたのが、18年11月に行われた横浜市鶴見区にある日本初のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントの完成式のときだ。出雲の長年の夢であり、15年12月、同社と横浜市、千代田化工建設、伊藤忠エネクス、いすゞ自動車、ANAホールディングス協力による「国産バイオ燃料計画」を発表してから3年──。

製造能力日産5バレル、年産125キロリットルの実証プラントで製造する国産バイオジェット燃料での日本初の有償フライトを20年までに実現。そして、25年までに実証プラントの2000倍(年産25万キロリットル)にあたる生産能力をもつ商業プラントを建設し、石油由来の燃料と同程度のコストにまで下げる計画を発表した。

さらに、同社が中心となり、これまで取り組んできた企業・団体との連携を進化させ、原料サプライヤー、燃料ユーザーに加え、燃料製造事業者へとその輪を広げながら、バイオ燃料の「産業化」を目指す「GREEN OIL JAPAN」宣言も行った。


日本をバイオ燃料先進国にすることを目指す「GREEN OIL JAPAN」を7企業・団体で宣言した

「機動力のあるベンチャー企業の社会的使命は次の重厚長大産業を別ラインで作るのではなく、いまある社会、産業界で停滞している部分で、スモール・アーリー・サクセスを作ることだと思うんです。それは『世界10億人に起きている栄養失調の改善』というもう一つの夢への取り組みでも同じことが言えます」

最後に、大胆な投資に対し、経営陣は皆、最初から賛成だったのか、を聞いた。出雲の答えは次の通りだ。

「最初から『71億円使っていいよ』とはならないですよ。ただ、私は何度も何度も言い続けましたから。小学校に呼ばれて授業するときも、首相官邸に呼ばれて総理に対しても毎度どこででも同じことを言いました。回数も重要ですが、相手によって言うことを変えないことがより大事だと思っています。約400人の仲間がいますから、近くの3人ほど早く『やろう』という気持ちになったのではないか(笑)」

文=フォーブス ジャパン編集部 写真=大城 亘(camenokostudio)

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