Author of The Art of Startup Fundraising & Serial Entrepreneur


会社勤務に戻った時代

交渉の末に素晴らしいイグジットに至っても、自分の会社を売却した先の企業で数年働くことになる可能性もある。これもゲームの一部だ。

オルソンは他のソフトウエア企業から採用され、ロシアのサンクトペテルブルクで200人のチームを引き継いだほか、日本での事務所設立も行なった。

オルソンは、誰かの下で働くことを嫌うのではなく、その経験を受け入れた。「他の起業家の下で働くと、多くのことを学べる」とオルソン。「宇宙船のどの席に座っているかではなく、宇宙船をただ楽しむことが重要だ」

また、最終的に自分がその人の下で働きたいと思える人を採用すべきだとオルソンは考えている。いつか自分が会社を売ったときに、自分が採用した人の下で働くことになる可能性があるからだ。

必要なのは“スイス・アーミーナイフ”

オルソンはその後、シックス・センス・アナリティクス(6th Sense Analytics)と現在のペンドを立ち上げた。新たなベンチャーでは、特に資金調達において共同創業者らが大きな助けとなっている。

ペンドの共同創業者3人のうち1人は、オルソンの親友でセレベラム設立時の共同創業者だ。別の1人は、オルソンが立ち上げた別会社に投資したことがあるベンチャー投資企業の出身者だ。必要な役割やプロジェクトをほぼ何でもこなせる彼のことを、オルソンは「スイス・アーミーナイフ」と呼んでいる。何かをゼロから始める場合、こうした万能型の人材が必要になる、とオルソンは語る。

ペンドの最高技術責任者(CTO)を務める3人目の共同創業者は、友人からの紹介で知り合った。オルソン自身は技術に強く、過去には技術職ばかり務めていたが、「この企業の最高経営責任者(CEO)になるためには、フルタイムで技術系を回してくれる人が必要だった」という。

「初期の共同創業者2人の間で技術系を担当するのに適していたのは確実に私だったので、自分がこの分野にすぐ駆り出されてしまうことに気づいた。そのため、私が売り上げや外部的なことなど、ビジネスの他の側面に集中するための時間を確保するのに重要な役割を果たしたのが、CTOのエリックだった」

起業家へのアドバイス

オルソンへのインタビューから得たその他のアドバイスは次のようなものだ。

・最初は複数のスタートアップのアイデアを並行して追い求め、心から熱意を傾けられる一つに絞り込むこと
・本を読むこと。読書によって、自分の進む方向性が変わり得る
・商品と市場の適合性を確実に理解すること
・質の高い投資家と、バランスの取れた取締役会を確保すること
・コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)であっても、期待するような保証は得られない
・金はただの金ではない

編集=遠藤宗生

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