制限時間は20分!スタンフォード生が考えた、「日本企業を救う事業アイデア」


初めてスタンフォード大学で開催されるNexGenには、ASESメンバーの呼びかけもあり、約70人の学生が参加を希望した。日本からはスタンフォード学生とのコラボレーションに強い関心を持った、SOMPOと、スパークプラグで世界的なシェアを獲得している日本特殊陶業など、3社が参加を決めた。

「日本国内」というドメスティックな環境で新たな事業のアイデアを考えても、従来の慣習から抜け出せず、斬新なアイデアはなかなか生まれてこない。
 
しかし、企業のバックグラウンドを知らず、最新のテクノロジーへの理解もあるスタンフォード生が真剣に事業アイデアを考えたらどんな化学反応が起きるのか─そんな期待感があった。
 
そして当日。「Hello! Everyone」という羽根の一声とともに、イベントが幕を開けた。冒頭、“Windows95の生みの親”として知られ、日本で初めてマイクロソフト本社に転籍した伝説のプログラマー・中島聡が登壇。現在、開発しているコラボレーションツールを使いながら、起業家とはどうあるべきなのか。ビル・ゲイツと働いたマイクロソフトでの経験も交えて学生たちに「社会の課題を解決するミッションと、困難にも負けない心が起業家にとっては何よりも重要なことだ」と説く。


中島聡氏
 
場があたたまってきたところで、SOMPOのプレゼンテーションがスタート。冒頭のとおり、スター・ウォーズをオマージュした始まりで学生たちの心を掴む。そして損害保険業界を取り巻く環境について語っていく。

「東日本大震災、熊本地震、そして海外では巨大ハリケーンや火山噴火による被害など、世界中で災害が起きており、損害保険業界は支払いが急増。いま危機を迎えています。ただ、この状況は新しいことに取り組むチャンスだと思っています」(大橋)


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文=新國翔大 写真=ジェシカ・チョウ

この記事は 「Forbes JAPAN 地方から生まれる「アウトサイダー経済」」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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