同僚からの頼みごと 「時間がない」と断れば信頼を失う理由

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私は最近、多くの人が私のことを忙しい、私には人を助ける時間がないと考えていることに気がついた。私は正直なところ、罪悪感と恥ずかしさを感じた。

私は人を助けることを常に誇りに感じていて、そのために努力をしている。しかし最近はそうではなかった。仕事でも家でも非常に忙しく、完全に焦っていたときがあった。そのため「その時間はない」と言うことが普通になっていた。

「時間がない」を口癖にしてしまうと、チームからの信頼が完全に損なわれてしまう。チームのメンバーにいつでも時間がない人として認識されるようになってしまうと、良いチームメートになれなくなる。

「時間がない」と言うことで、同僚からの信頼が失われるかもしれない理由には次の4つがある。

1. 実はそれほど忙しくない

私は、読者の皆さんが忙しくないと言いたいわけではない。私は複数の事業を経営し、家族との時間や講演・執筆活動なども必要で、あまり空き時間がない。しかし誰しも、1日の間に少し空き時間を見つけることはできるはずだ。そこで必要なのは時間管理だ。

携帯電話が通知を受信するたびに集中を一時中断しているようでは、業務を完了するまで非常に長い時間がかかる。朝の通勤時間をソーシャルメディアに費やす代わり、同僚からの質問に答えたり、同僚が使えるコンテンツを送ったりして他者を支援をしよう。

時間を効果的に管理する方法に正解や間違いはないが、時間の無駄をなくすためには自分がどのように時間を使っているかを明確にすることが必要だ。そうすれば、自分が思っていたほど実は忙しくないことに気づくはずだ。

2. 信用性や信頼性が損なわれる

誰かに何かを頼んだときのことを考えてみよう。顧客の連絡先を聞きたかっただけかもしれないし、プロジェクト完了のため遅くまで残業を頼むといった時間がかかることだったかもしれない。相手からの答えが「申し訳ないが時間がない」だったとしたら、どう感じただろうか? 心の底では、相手が本当は時間を見つけられたはずであること、ただそうしたくなかっただけであることが分かるはずだ。

その時点でたとえ時間がなかったとしても、忙し過ぎると言ってしまえば相手はあなたが責任を避けたり、無視したりしていると思ってしまう。頻繁にこうしたことがあれば、相手はあなたに頼れないと考えるようになり、助けを求めるのをやめてしまう。そうなれば、あなたの信用性や信頼性が損なわれてしまう。

3. 相手のことをおろそかにしていると感じさせてしまう

オハイオ州立大学のグラント・ドネリー助教(マーケティング学)は「私たちは、他者は自分の時間をきちんと制御できるはずなので、真に望むことであれば時間を作れるはずだと考えるようだ」と述べている。「そのため私たちは、時間がないという言い訳を信じないことが多い。この言い訳を使えば、相手との親近感が損なわれる」とドネリー。
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翻訳・編集=出田静

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