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同社ホームページより

日清製粉グループ本社は4月に、豪州の産業用を除く小麦粉市場でトップシェアを持つAllied Pinnacle社を子会社化する。470億円を投じ豪州の投資ファンドPacific Equity PartnersなどからAllied Pinnacle社の株式80%を取得する。

Allied Pinnacle社は小麦粉に加えパン関連原材料でも高い競争力を持っており、直近売上高は約468億円。日清製粉は2013年にニュージーランドの製粉会社チャンピオン製粉を子会社化しており、双方の販売・物流網を活用した拡販や業務効率化などのシナジー創出を目指すという。

日清製粉は数多のM&Aを行っており、2010年以降だけでも主な案件が10件近くある。2018年に策定した長期ビジョン「NNI Compass for the Future」の中でもM&Aについては前向きな姿勢を示しており、今後も活発なM&Aが続きそうだ。

小麦粉のほか医薬品やエンジニアにも進出

日清本社
日清製粉グループ本社

日清製粉の前身は1900年に小麦粉の製造を目的に創立された館林製粉。1908年に日清製粉を合併し、社名を日清製粉に改めた。その後、多くの工場の新設、買収、合併を行い経営規模を拡大。戦後は事業の多角化に取り組み、加工食品、配合飼料、ペットフード、医薬品、エンジニアリングなどに進出した。

2001年には持株会社制に移行し、日清製粉グループ本社の基に「製粉」「食品」「配合飼料」「ペットフード」「医薬」の各事業会社を設置した。現在は日清製粉、日清フーズ、日清ファルマ、日清ペットフード、日清エンジニアリング、オリエンタル酵母工業、NBCメッシュテック、イニシオフーズの8社が傘下にある。

海外M&Aに積極的

日清製粉は2012年に全米9位の製粉会社でパスタやベーカリー製品などの各用途向け小麦粉を主体に事業展開しているMiller Milling Companyを完全子会社化した。取得価額は1億2200万米ドル(当時のレートで約98億円)だった。

日本にとって最大の小麦供給国である米国での小麦関連ビジネスを強化することにより、北米及びグローバル市場での製粉事業の拡大するのが狙いだ。

2013年は豪州の製パン最大手、グッドマン・フィールダーからニュージーランドの製粉事業部門・チャンピオン製粉を約33億円で取得した。

チャンピオン製粉はニュージーランドの北、南の島それぞれに工場を持ち、生産能力は計日産760トン。グッドマン・フィールダーは豪州とニュージーランドでパンを製造している。

2015年にファミリーマートの調理麺などのサプライヤーであるジョイアス・フーズ(埼玉県)の株式をファミリーマートの子会社である日本フレッシュサプライから譲り受け(保有割合65.1%)、連結子会社化した。中食・惣菜事業を強化するのが目的だ。

2018年はタイで小麦粉などの製造・販売を手がけるパシフィック製粉から、製粉工場を約18億円で取得した。日清製粉のタイでの小麦粉の生産能力は原料小麦ベースで1日当たり630トンと2.3倍に拡大する。パンや菓子向けなどの需要が増えているタイで供給体制を強化し、さらに販売を伸ばすのが狙いだ。

沿革と主なM&A

文=M&A Online編集部

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