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Stroly代表取締役社長 高橋真知

古地図やイラスト地図に位置情報を与えて楽しむサービス「Stroly(ストローリー)」は、正確な縮尺や方位にこだわらない自由な表現の地図に緯度経度情報をリンクさせる「Location Meets Creativity」というぶっ飛んだアイデアから生まれた。京都を拠点として展開し、サービスのローンチは2年前だがすでにJTBなどの旅行会社や地方自治体などをクライアントに持ち、これまでVCから5億円の資金調達を受けている。

代表取締役社長で共同CEOの高橋真知は、米国展開も視野に入れて、今年3月オースティンで開催されたSXSW(サイスバイサウスウエスト)のピッチコンテストで、日本人唯一のファイナリストとして登壇した。アワードには一歩届かなかったものの、世界で闘う課題が見えた、という。

SXSWのオフィシャルマップ、そして日本人唯一のピッチファイナリストでしたが、どのような経緯で実現したのですか。またどのように準備されましたか。

もともと幼少期をNYで過ごしたり、米国のリベラルアーツ・カレッジで学んだこともあり、起業した段階から世界展開を視野に入れていました。

Strolyは現在、20名のスタッフで運営していますが、成長した段階で会社を多様化しても遅いと思い、小さいチームのうちから積極的に外国人を採用しています。女性起業家のネットワークで、オースティン在住で元エバーノート社員のメキシコ人女性を紹介してもらい、昨年から参画してもらいました。

彼女が現地で根気強く活動してくれたおかげで、SXSWのオフィシャルマップ(スポンサー)にも採用してもらえ、勧められるままにピッチに応募したところ、昨年末、通過の知らせが来ました。これを機に、サービスの完全英語化も実現しました。惜しくもアワードは逃しましたが、英語でのQ&Aも難なく答えられ、今は「やり切った」という充実感でいっぱいです。

SXSW
2009年から毎年行われているSXSW PITCH。2019年3月10日審査員の前で壇上に立つ高橋真知。

アワードを逃しましたが(有害なオンラインコンテンツやゲームから子どもを守るオースティン拠点の企業Tankeeがエンターテインメント&コンテンツ部門賞を受賞)、見えてきた課題はありますか?

グローバルでの大きな視野から、このサービスが、世界の直面する課題をどのように解決するか、という視点はもっと取り入れていかなければならないと思いました。

Strolyは、ローカルの人々の思い入れがある歴史や文化などが載ったMapをアップロードでき、旅行者がそれを体験できるという、Google Mapにはない「ストーリーのあるMap体験」をテーマにしています。

世界中どこに行っても、ローカルに課題を解決しようとしている人はいて、そういった人々の視点と一元の来訪者がMap上でつながることによって、ひとつの見方だけではなく、多様な視点というのも生まれてくるのだと思います。サービスのコンセプトは変えずに、伝え方の工夫をしていければ、と思いました。

構成=岩坪文子 イラストレーション=Luke Waller

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