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匿名の消息筋の情報として ロイター通信は今年初め、次のように伝えた。

「サウジ国民は出国を禁止されているか、あるいは富を誇示していると見られることを恐れ、航空機を利用しなくなっている。豊かであることを他人に見せれば、腐敗防止キャンペーンを推進する政府をばかにしていると受け止められるかもしれないからだ」

中国でもまた、似たような状況が見られる。2012年から汚職の取り締まりが行われている同国では、多額の支出は調査の対象とされる。そのため富裕層は、ぜいたくな買い物は香港や欧州などの旅先だけでするようになっている。

資産100万~2000万ドル(約1億1150万~22億3100万円)の米国人を対象とした調査によれば、裕福であることのマイナス面の一つは、「立場を非難される」ことだと答えた人がおよそ30%に上った。

ミレニアルからZ世代向けに情報を提供する米Yパルスの調査では、13~34歳の81%が、高価な持ち物をソーシャル・メディア上でひけらかすことは「クールではない」と考えていることが分かっている。

影に隠れる富豪たち

高齢の権力者たちや汚れた財界の大物たちの中には、スーパーヨットや車をこれまで通りに持ち続け、豊かさへの依存症を治すことができない人もいるだろう。一方、欧州の富裕層の大半は今年、これまでとは異なる生活を始めていると考えられる。

高級品を取り扱う企業はすでに、このことに気付いている。ブランドを表示するものや派手さは姿を消した。最も売り上げを伸ばしているのは、ストリートウェアとアスレジャーだ。

最高級のブランドは高額商品を購入したい顧客のために、個室を用意している。競売の大手各社は、コレクターが集まるオークション用に外から見えないガラス張りの部屋を作っている。

罪悪感を持つ富裕層には、問題を避けるために古くから使ってきた方法がある。世界的な問題の解決のために寄付をすることだ。だが、調査によれば、最も裕福な人たちの中には、平均的な所得の人より寄付額が少ない人もいる。今こそ、そうした状況を変える絶好のタイミングだ。

編集=木内涼子

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