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──ビジネスにおけるあなたの「パッション」は何ですか?

可能性に溢れている若者たちを、サポートすることに生きがいを感じています。

生徒は世界中から集まりますが、生まれ育った環境や、社会経済レベルも本当に様々です。たとえば、ソマリアからきた男の子。移民キャンプで生まれ育ち、家族が28人いる彼は、Tシャツにゴム草履でアメリカに来ました。今ではブラウン大学に通い、夏からはブラックストーンでお仕事を始めるんですよ。「1ヶ月の給料が75ドルだった生活から、6000ドル稼いで家族に仕送りできるようになるなんて、世界が変わった」と言ってくれていました。

参加した生徒は、自分の子どものように感じ、今でも「第二の母親」の気持ちで連絡を取り合っている子たちが多いです。

また、9日間、異なるバックグラウンドを持つ生徒たちが生活を共にする、という濃い時間を過ごすことで視界が開けたと言ってくれる子たちも多く、その後も長く友人として付き合っているという話を聞きます。

GCIサミットでの経験や、サポートによってその多様なバックグラウンドを活かし、活躍しているという報告をもらうと、本当に嬉しいですね。

──そのパッションの元となる原体験があれば、教えてください。

子供の頃に、言語が上手く話せないことでいじめられた経験が大きいです。

私は父親の仕事の都合で、8歳までアメリカで育ちました。その後、日本へ戻ったのですが、日本語がうまく話せない劣等生として、いじめを受けたんです。

14歳でインターナショナル・スクールへ転校しましたが、今度は必死で日本語を勉強していた6年間の間に疎かになっていた、英語の勉強に苦労しました。

この時に感じた、「どうすれば多言語、多文化の中で、不自由なく、社会にフィットし、能力を発揮できるようになるのか?」というテーマが、「自分のような経験はしてほしくない。文化の違いを乗り越え、グローバルに活躍していってほしい」という子ども達への願いにつながっています。

──桑名さんが理想だと考える「未来」はどんなものですか?

一人ひとりが生きがいを感じられる、平和な世の中になってもらいたいです。

本来、一人ひとりに、自分の才能を活かしながら、情熱を持ってワクワク生きる権利があります。ですが、現状は生まれた場所や環境によって左右されてしまう。

住む場所も食べ物もある私は比較的ラッキーな立場にいると思うので、その立場に責任を持って、恵まれない人たちのために、少しでも貢献していきたいと考えています。

構成=小野瀬わかな イラスト=Kyle Hilton

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