男性中心の業界で成功を収める3つのコツ

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どの業界でも女性指導者は少数派だが、テック業界では特にそうだ。米テック企業エンテロ(Entelo)のデータによると、テック業界における女性役員の割合はわずか10%だ。

そんな中、米ソフトウエア企業アルティメット・ソフトウエアのフェリシア・アルバは、女性がほとんど就くことができなかった最高財務責任者(CFO)の地位を手にした。米コンサルティング企業コーン・フェリーの調査では、CFOの女性の割合は産業全体でたった10%だ。CFOになることは恐ろしいことかもしれないが、権力のある職務で、他の女性への扉を開けることができる。

アルティメット・ソフトウエアで20年以上勤務したアルバロは、財務ディレクターから財務担当副社長、そして最終的にはCFOへと昇進を重ねた。彼女は、株式を公開していた時代から最近の非公開化まで、同社の成長において重要な役割を果たしている。アルバロは「安心して自分らしく振舞うことができ、自分の中核的な価値観と合致するキャリアや企業を見つけること」を勧めている。

ここでは、アルバロが男性中心のテック・財務業界で長年働くことを可能にした3つのコツと教訓を紹介する。

1. 最初から強い人間関係を築く

仕事をうまくこなせるだけでは十分ではない。人との関係を構築することが昇進の役に立つ。リーダーの役割や性別にかかわらず、最初から良好な関係を築くこと。会議や交流の時間、社外のイベントでは、できる限り多くの人と関わるようにする。(もちろん強制しないことが前提だ)

最高経営責任者(CEO)と話す話題などないと思うかもしれないが、共通の関心があることを知れば驚くだろう。会社の取り組みから2人が大事にしている理念まで、話せることは多い。まずは相手が最近達成したことを祝福するところから始めよう。相手が執筆した本の話や、相手のスピーチを聞いて感動したことなど、簡単に会話を始める方法はある。創造的に考えること。

2. 輪の中に入る

職場文化に入り込むことだけを目的としてダーツをしたりビールを飲んだり、ゴルフを練習したりしなくても済むのが理想だ。しかし一部の企業では、残念なことにそれが期待されている。アルバロは以前、女性が全くあるいはほとんどいない会社で、居心地の悪さを克服して男性中心の活動に参加しなければならなかった。

「『男子学生クラブ』の中に自ら進んで入り、その場に参加することで成功した」とアルバロ。これこそ、インクルーシブ(包摂的)な環境を奨励し、他の女性が後に続くよう力を与える最初のステップだとアルバロは考えている。「その場にいるだけで勝利できる。自分の居場所を確保し、あなたの意見が考慮されるよう声を上げなければならない。自分の能力に自信を持ち、変化を起こすきっかけになることを恐れないこと」

3. メンターを見つけ、誰かのメンターとなる

アルバロは、自分の成功のほとんどはメンターのおかげだとしている。「私から女性への最大のアドバイスは、メンターは女性でなくてもよいということ」とアルバロ。女性は女性の体験をよりうまく理解できるが、アルバロのキャリアに変化をもたらしてくれた人の一人は、彼女の才能を認めメンターになってくれた元同僚の男性だった。

「キャリアをスタートしたばかりの頃、私の向上意欲と彼からの信頼のおかげで、他の人なら敬遠したかもしれないような目標を達成する努力ができた」

メンターを探すときには、自分を鼓舞してくれる人、建設的な方法で自分に課題を課してくれる人を探そう。また、自分の時間を使って他者のキャリアの成功を支援することも忘れないこと。

翻訳・編集=出田静

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