管理職になったばかりの人へ 私が贈る2つのアドバイス

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私は先日、新たに管理職になる人への訓練が慢性的に不足していることについて記事を執筆した。

もし私が、新たに管理職になる人に対してエレベータースピーチ(エレベーターに乗っている間に完結するような短いスピーチ)をする機会を与えられ、大事にすべきことを2つしか述べられないとすれば、それは何になるだろうか?

私は先日の記事でも述べたように、マネジメントの仲間入りを果たした際に多くのアドバイスを必要としていた。ここでは、私が管理職になったばかりのとき誰かに授けてほしかった2つのアドバイスをエレベータースピーチの形で紹介する。

エレベーターの中で

私はエレベーターの中で、青いワンピースを着た若い女性と話している。彼女は今日が管理職初日だ。私は「それは素晴らしい」と続け「マネジメントは大きくて重要な分野で、大きなやりがいを感じることもある。次の2つのことを心に留めておけば、正しい方向へと進む助けになると思う」と述べた。

「まず非常に大事なのはコミュニケーションだ。私はこの分野で25年ほど働いてきた経験から、良い管理職はコミュニケーションを取るのが得意だと自信を持って言える。あなたの部下は、あなたと話したいと考えている。そう考えない理由などない。管理職の役割をうまくこなせない人の多くは、リラックスしてコミュニケーションができない人だ。

「ここで私が言う『コミュニケーション』には、多くのものが含まれる。フィードバックを与えたり部下を褒めたり、必要なときは修正のための行動を取ったり、指導したりといったことだ。とにかく、「コミュニケーションのための回線」を常に開けておくこと。そうすれば、部下はあなたに気軽に質問できるし、あなたの方では部下と気楽に話せるようになる。シンプルなことだが非常に重要だ。開放的なコミュニケーションは、生産的な職場関係を築く上で大きな効果を発揮する」

エレベーターは9階で止まり、スーツ姿の男性が出て行った。相手の若い女性はうなずいた。

「2つ目に大事なのが目標と説明責任だ。管理職は目標設定を、退屈で時間を無駄にする形ばかりの作業だと考えることがある。しかし私は全く反対意見だ。よく考えた目標を従業員に与えれば、従業員管理の骨組みと焦点が明確になる。従業員は自分に何が期待されているかを知らなければならないし、それはあなたも同じだ。期待値を知らなければ、従業員の管理は混乱状態に陥ってしまうかもしれない」
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翻訳・編集=出田静

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