「必要なだけ時間を取り、従業員と共に明確かつできる限り測定可能な目標を立てること。そうすることでマネジメントはより合理的なプロセスとなり、感情的な部分が減る。目標は設定するだけでなく守らなければならないので、部下に説明責任を持たせることだ。目標は心の中に留めておき、どこかのファイルキャビネットに入れて忘れてしまわないように。目標と説明責任。これもマネジメントにとって素晴らしい指針となるだろう」
20階でエレベーターの扉が開いた。若い女性は「ありがとうございます」と言い外に出て「失礼ですが、あなたは一体……?」と尋ねた。
私は「どうってことはない普通の人間だ」と答えた。「私はただ、マネジメントの分野で長い間働いた経験がある者だ。自分でいろいろなことを解き明かす必要があり、こういったことを誰かが教えてくれたらなと思っていた」
マネジメントについて、これ以上に語れることがあったのは確かだ。マネジメントは、それほど大きな分野なのだ。しかし、エレベーターに乗っている時間は短い。コミュニケーションと目標設定。少なくともこの2つが良い開始点となる。