旧態依然とした考えのなかでは、夫人の存在は大使のお飾りのように思われがちかもしれないが、私はいままでお会いして来た大使夫人たちの存在から、「大使夫人という職業がある」と声を大にして言いたい。
そして、彼女たちが培って来た独自のネットワークとグローバルな視点は、帰国後、「元」という文字がその頭につくようになってからこそ、日本のプロモーションに「仕事」として大活躍していただけるのではないかと考えている。
「これから私はどうしていけばいいのか、どのようにすれば良い(マナーを守ってくださる)外国の方々に日本にいらっしゃっていただけるのか、出来ることは僅かではありますが、日本を更に世界に広めていくために思案しております。もし、私で何かできることがありましたら、いつでも喜んでお手伝いさせていただきます」
これが「元大使夫人」となった彼女から最近いただいたメッセージだ。
日本を世界に伝えるための確かな方法は、地道かもしれないけれど、お役所の会議のなかだけでなく、こういったリアルな生活の場の中にも存在するのだ。それを、大使夫人に教えられたような気がした。
連載 : Enjoy the GAP! -日本を世界に伝える旅
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