自転車をデータドリブンに進化させるスタートアップ、Hammerheadの野望

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自転車専用のコンピューター「Karoo」の製造元のHammerheadが、410万ドルの資金調達を実施した。Karooは自転車のハンドル部分に取り付けるGPS内蔵のデバイスで、自転車ファンの間ではガーミンの競合製品として知られている。

現在35名の社員を抱えるHammerheadは調達資金でスタッフを増員し、マーケティングを加速させる。同社はニューヨークとペンシルベニアに拠点を置いている。

2013年創業のHammerheadは南アフリカ生まれのPiet Morganと、ツール・ド・フランスで4回優勝した経歴を誇るクリス・フルームが共同で設立した企業だ。同社はいくつかのプロダクトを発表した後、昨年、自転車コンピューターのKarooをローンチした。

Karooは明るい屋外でも視認性の高い、タッチスクリーンを搭載したデバイスで、ナビゲーションツールとしても、トレーニングの支援デバイスとしても利用できる。Karooの販売価格は399ドルで、これはガーミンのEdge 820と同じ価格だ。

Hammerheadの初期出資には、MapMyFitness共同創業者でアンダーアーマーのデジタル部門を経て、遺伝子検査企業HelixのCEOに就任したRobin Thurstonも参加していた。Crunchbaseのデータでは、同社は累計で740万ドル(約8億2400万円)を調達している。

「サイクリング分野での次の大きなイノベーションは、ソフトウェアからもたらされる」と同社CEOのMorganは声明で述べた

自転車の未来は、インテリジェントでデータドリブンなものになるというのが、Hammerheadが掲げるビジョンだ。Karooはサイクリストたちを安全で、自転車にとって最適なルートに導いていく。Karooは自転車アスリートたちのトレーニングツールとしても利用可能で、自転車シェアビジネスの車両マネージメントにも活用できる。

Karooは独自に開発したオペレーションシステムのKaroo OSを採用しており、今後は外部企業向けのアプリストアの立ち上げも予定している。「当社のゴールは、サイクリング分野でデフォルトのプラットフォームになることだ」とHammerheadの公式サイトには書かれている。

翻訳・編集=上田裕資

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