3. 無理して自分を削るのではなく、ひたすらプロセスを楽しむ
「本当の一番は、何があっても一番になる」
この言葉は、全国トップレベルの成績を保持しているスタッフさんが伝えてくれた言葉だ。
営業所実習が始まる前、新人はそれぞれ「どうやってノルマを出すか」についてプレゼンをした。
「コンペを開催して競わせる」といったなどのアイディアが目立った中、私は「成績がビリの方と仲良くなって、その人を真っ先にー番にします」とプレゼンした。
上記のプロセスで信頼関係を釀成した結果、上記の「本当の一番は、何があっても一番になる」という言葉を伝えてくれた全国トップのスタッフさんのサポートもあって、ビリのスタッフさんは本当に一番になってしまった。
「全国トップのあの人が協力するなんて……」という驚きと同時に、「あの人がビリでいるから安泰だ」と思って慢心していた人たちが一斉に焦り始め、営業所内の空気は一気に変わった。
その後は、スタッフさんたちの「私を一番にしよう!」という盛り上がりもあり、最終的に、私の営業所は本当の意味で群を抜いての全国一になってしまった。
後日、スタッフさんの一人がこう語った。
「あの時はお祭りみたいな熱狂だったね、みんなが一丸となって盛り上がって。すごかったね」
これは、「場の空気を変える」という好例なのかもしれないと感じた瞬間だった。その時のスタッフさんたちは「私の笑顔が大好きだ」と言ってくれた。今でも本当に感謝している。
無理して自分を削らなくとも、勝とうと躍起にならなくとも、みんなと一緒に楽しむ形でも、本当の意味での一番になれる。
競争が苦手な自由人だとしても、楽しんでいれば結果はついてくる。
連載 : 金融女子コスプレイヤーから見た「世界」
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