韓国統計庁によると、2019年の韓国の人口は5181万人。日本が1億2685万であることを考えると約半分にしか及ばない。GDP(国内総生産)にも大きな差がある。その中で、韓国ユニコーンはどのように育ってきたのか。今回は、韓国を代表するユニコーン企業6社の概要と、スタートアップ躍進の歴史を簡単に振り返る。
韓国ユニコーン、その6社とは?
CB insightがリストに掲載されている韓国のユニコーンは下記の6つ。
1. ビバ・リパブリカ(비바리퍼블리카)
相手の電話番号だけで送金できる便利なアプリTOSSを提供するfintech企業。2015年に歯科医師だった李氏が起業。2018年11月時点での累積ダウンロード数は2100万、取引総額は2.7兆円越え。クライナーパーキンスからも調達を受けている。
2. Yellow Mobile(옐로 모바일)
モバイル系のスタートアップの買収&インキュベーションを行う企業。ショッピングメディア(クッチャ)、メディアコンテンツ(Pikicast)、マーケティンググループ、旅行、O2Oプラットフォームなどの核となる事業をメインに展開しつつ、6年間で140社をこえる会社の持分を取得している。SBIから36億円の大型の資金を調達している。
3. L&P Cosmetic(엘앤피코스메틱)
累計13億枚以上売れた高機能性パックで有名なコスメディカル企業。2012年メディヒルというブランドをローンチ後、流通網を限定されないために、ドラッグストアなど各流通網ごとにオリジナルアイテムを提供する戦略をとり、あらゆる販売店で売れるブランドを構築。2016年の売上は400億円をこえる。
4. クーパン(쿠팡)
企業価値は約1兆円。夜12時前に注文すると翌日に届けてくれる「ロケット配送」で有名な韓国最大のeコマース企業。先日、ソフトバンクビジョンファンドから資金を調達し、日本でも話題になった。直近の調達後、3PL(Third Party Logistics)に参入、物流事業も展開し始めている。
5. クラフトン(크래프톤/旧ブルーホール)
企業価値 約5000億円。大ヒットMMORPGのBattlegroundsなどを提供するゲーム会社。中国のテンセントから出資を受けている。
6. Woowa Brothers(우아한 형제들)
配達アプリ「配達の民族」やフードデリバリーを提供するfood tech企業。元デザイナー出身のCEOが構築した独特のブランドと、社内カルチャーや制度が有名。セコイアからも出資を受けている。