国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」


そのデザイナーが首を捻ったもう1台は、ピエヒ・マーク・ゼロだった。ピエヒ・オートモーティブはアントン・ピエヒによって2016年に創業された。

実はアントンはフォルクスワーゲン・グループの元取締役会長、フェルディナント・ピエヒの孫に当たる。また、曽祖父は伝説的なフェルディナント・ポルシェという、まさに自動車界の貴族とも言える存在。マーク・ゼロのデザインは、見るからに、ポルシェとアストンマーティンを足して2で割ったような感じがしたが、イタリア人の同僚は「最初の試みとしては上手だ」と言っていた。


ピエヒ「マーク・ゼロ」

2人乗りの2ドアクーペであるマーク・ゼロはEVだ。バッテリーはフロア配置ではなく、車体の中心部やリアアクスルの間に設定されている。203psのモーターが前後のアクスルに配置され、最高速度250km/h、ゼロから100km/hまでの加速は3.2秒という。

昨年に日産とのコラボモデル「GT-R50 by イタルデザイン」で話題となったイタリアの名門カロッツェリア(自動車の車体をデザイン・製造する業者)、イタルデザインは今回、ガルウィング式ドアを持つピュアEVの「ダ・ヴィンチ」コンセプトを発表。巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチにオマージュを捧げるGTカーとして、注目を集めた。

4人乗りEVのダ・ヴィンチではラジエターが不要なため、ノーズ部分はビジーすぎるというか、多少複雑すぎる感じもする。エンジンベイはルーミーであり、内燃機関バージョンも計画されているようで、その場合のエンジンは4リッターV8になるという。


イタルデザイン「ダ・ヴィンチ」

披露されたスーパーカーの中で一番格好よかったのは、アウトモビリ・ピニンファリーナが市販を前提に開発したEV「バッティスタ」だ。

最高出力1900ps以上、最大トルク2300Nmを誇る電動ハイパーカー。こんなにパワーがあると、加速性は凄まじい。ゼロから100km/hは2秒以内で、ゼロから300km/hがわずか12秒!さらに、ゼロエミッションでの航続距離は450kmを超えるというまさに次世代のEVスーパーカーだ。


アウトモビリ・ピニンファリーナ「バッティスタ」

やっぱり、ジュネーブは格が違う。モーターショーというよりオートサロンと呼ぶのがふさわしいね。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
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文=ピーター ライオン

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