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2019.03.12

野菜で「コメ代替品」をつくる 米スタートアップが6億円を調達

photo courtesy of RIGHTRICE


べリングによると調達した資金は今後、ライトライス製品の発売やブランドの認知拡大のために充てられる。

「ソーシャルメディアやデジタルメディア、インフルエンサーマーケティングを統合させ、草の根的なアプローチでブランディングをしている」とべリングは語る。

より多くの人の食卓に“コメ”を

べリングのコメへの情熱とビジョンから生まれたライトライスは、栄養たっぷりの野菜をブレンドしてできた、乾燥状態で常温保存可能なコメ(粒)だ。

「私がスナックに傾ける情熱から生まれたポップチップスと似ている」というベリングは、以下のように続ける。

「私はコメが大好きだったが、炭水化物ばかりでカロリーが高いことから食べる量を減らしていた。そのことを友人らに話すと、多くが私と同じように量を減らしていたり、全く食べなくなったりしていたことに驚いた。そして皆、私と同様、カリフラワーライス(カリフラワーを細かくしてコメを模したもの)では求めていた味や食感、風味が得られなかったと話していた」

ライトライスは、通常のコメやカリフラワーライスでは得ることができない栄養素を埋め合わせつつ、コメの味や触感を再現し、調理しやすいものにする必要があった。

「レンズ豆、ひよこ豆、グリーンピース、少量のコメの適切な配合を見つけるまで、試行錯誤を何度も繰り返した」とべリング。商品の90%以上は野菜なので、流行の植物由来製品を求める消費者需要も満たせる。


(photo courtesy of RIGHTRICE)

べリングは、「ベジタブルライスの新カテゴリーをリードすることで、コメ商品が食卓にのる機会を増やし、コメ市場を再び活性化させることができる可能性にわくわくしている」と言う。

ライトライスには、1食当たり10グラムのたんぱく質と5グラムの食物繊維が含まれている。白米と比較すると、たんぱく質は倍以上、食物繊維は5倍以上の量だ。

「コメがさまざまな文化や人々の間でこれほどの人気を誇る理由の一つは、味やソースを吸収することにある。この商品を開発する上で、その特性を再現できたことが特に大きな節目だった」とべリングは述べた。

翻訳・編集=出田静

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