ビジネス

2019.03.12

野菜で「コメ代替品」をつくる 米スタートアップが6億円を調達

photo courtesy of RIGHTRICE

野菜を基にしたコメ代替食品を作るライトライス(RightRice)は、全米のホールフーズ店舗やアマゾンで独占的に商品を発売後、ストランド・エクイティ(Strand Equity)が主導する投資ラウンドで550万ドル(約6億1000万円)を調達した。

ライトライスは、急速に成長を遂げるポテトチップスブランド「ポップチップス(Popchips)」の創業者であるキース・べリングが創業したブランドだ。

べリングは発表で「私たちはストランド・エクイティとそのマネージングパートナーであるセス・ロドスキーが投資ラウンドを主導してくれたこと、そして、多くの業界リーダーたちがライトライスのビジョンを共有してくれたことを非常に嬉しく思う」と語った。


ライトライス創業者のキース・べリング(photo courtesy of RIGHTRICE)

進む植物由来食品への移行

ストランド・エクイティは、次世代の消費者ブランドへの投資を得意とし、マーケティングやオペレーションに関する専門知識や広範なネットワークを活用し、新興ブランドの拡大を支援している。

同社は、過去にも健康志向カテゴリーの著名なブランドに投資してきた。投資先企業には、抗酸化物質が注入された飲料を販売する「バイ(Bai)」、2013年にダノンに売却されたベビーフードブランドの「ハッピー・ファミリー(Happy Family)」などがある。

ストランド・エクイティが今回の投資を決めたのは、ロドスキーが「巨大だ」と評する30億ドル(約3300億円)のコメ市場に、長い間「ほとんど、あるいは全くイノベーションが起きていなかった」からだ。そこに、ライトライスが破壊者のごとく現れた。ライトライスについてロドスキーは、「これまで見てきた中でも、特に魅力的なブランドと商品提案を持っている企業だ」と言う。

べリングとロドスキーは、ライトライスの成長を支える投資家グループの組成においても緊密に連携。そのグループには、クリス・ジェンナーやアシュリー・グラハムといったセレブや、インポッシブル・フーズのデービッド・リーCOO、ロック・ネイションのジェイ・ブラウンCEOなど、食品や小売り関連の役員が含まれている。

リーは発表で「私にとって、ライトライスは素晴らしい投資先というだけではない。植物をベースにした食生活をさらに普及させる機会でもある」と述べた。
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翻訳・編集=出田静

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