ビジネス

2019.03.15

社会と「共存」するために対話が必要。スタートアップこそPRに力を入れるべきだ|Payme 後藤道輝

ペイミーCEO 後藤道輝

「資金の偏りによる機会損失のない世界を創造する」をミッションに、給与即日払いサービス「Payme」を提供している株式会社ペイミー。2017年11月の正式リリース以来、約半年で導入企業100社を突破し、FinTech界でも注目を集めている。

同社の代表取締役CEO後藤道輝氏が考える起業家としての素養や事業立ち上げのポイントについて、Venture Navi 編集長であり、同社の社外取締役も務めるドリームインキュベータ の下平将人が聞いた。(全5話)


業務提携成功のポイントは「当たり前」を徹底すること

下平:先日リリースされた東京スター銀行との業務提携をはじめとして、企業間の業務提携をうまく推進されている印象です。何か意識されているポイントはありますか?

後藤:「提携メリットを理解してもらうこと」「ビジョンに共感してもらうこと」という、至極当たり前のことに集中しています。

提案を持っていくときには、足元の実績に貢献できる事業シナジーを定量的に試算していきますし、合わせて「最終的にはノーベル賞がとれるくらいの社会性が高いプロジェクトにしたい」という大きなビジョンを熱く語るようにしています。

単純に若い起業家が小手先で起業しているのではなく、本気で「Payme」を大きなビジネスにして、10代20代の若者が健全な資産形成ができるようにしたいという思いを語ることで、相手の担当者の方にも本気になっていただけます。

下平:提携はしたものの、その後の実行フェーズで止まってしまうケースも世の中には散見されますが、その点はいかがでしょうか?

後藤:これは株主からの力の引き出し方(第2話)と同じで、「事前準備がすべて」です。事業提携をゴールにするのではなく、提携前から提携後のことを事前に決めておくことが大切です。

具体的な話でいうと、「提携後は1ヶ月何本同行アポに行く」といった解像度で合意形成をするようにしています。加えて、担当者同士は密にコミュニケーションをとって、お互いに遠慮の無い関係性を構築することも非常に重要だと思います。


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文=下平将人 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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