1. 現在の職務を完成させていること
昇進を決める管理職に、自分は現在の職務を既にマスターしていることを示す。そのためには、あなたが現在の職務で学べることは全て学んだこと、次の課題に取り組む熱意があることを管理職に確信させる必要がある。同僚よりも高い成績を出していることや、今より大きな責任を与えられればより大きな価値を生み出せることを示す明確な証拠を挙げること。
2. 適任であること
当然、希望する役割に設けられた最低応募要件は全て満たさなければならない。しかしそれに加え、挙げられた全ての要件を非常に高い水準で満たしていることを示す必要もある。それぞれの要件について、自分の適性を強調するストーリーを作ること。
ストーリー作成にはCARを使う。Cは挑戦(challenge)で、課題を乗り越えることでスキルを証明できた状況を示す。Aは行動(action)で、その課題に立ち向かうためあなたが取った行動を詳細に説明する。Rは結果(result)で、その行動によりもたらされた成果やプラス効果を述べる。結果を説明する際には、部署のメディア関連費で5万ドル(約550万円)節約した、イニシアチブ支援のため5人の優秀な人材を採用したなど、可能な限り定量化すること。
3. 傑出した人材であること
適任な人材は候補者として考慮されるが、昇進を射止めるのに十分ではない。自分を他者から差別化し理想の候補者であることを示すには、他者にはまねできない自分だけが提供できるものを明らかにすること。
自分と他者のブランドの違いを特定する最善の方法は、同じ役割を求めている人のことを考えることだ。相手に関する自分の知識や収集できる情報を基にして、自分と相手の共通点を書き出す。学歴や業界での勤務年数、経験レベルが似ているかもしれない。
その後、今度は自分にしかないものを考え、あなたが傑出した存在である理由を全て書き出そう。仕事関連のことだけに限定せず、「3つの言語が話せる」「世界を旅したことがある」「生まれつき好奇心が旺盛」「私のソートリーダーシップには多くのファンがいる」などを挙げる。これらは意思決定者を引きつけ、自分に興味を持ってもらうための差別化要素だ。自分のアピールポイントを作り上げる際には、人とは異なる自分の良い部分を強調すること、
なぜ昇進したいのか、なぜ今なのか、なぜあなたなのかをきちんと考えないまま昇進を目指さないこと。正しい理由から正しい時期に、正しい売り込み方法で応募すれば、あなたの努力には結果がついてくるはずだ。