ビジネス

2019.03.12

「古臭くても必要」雇われ社長40社経験のミドル起業家

写真=平岩享


:新規性があまりない事業で投資家目線では「いまさら」という感じかもしれません。ただ、「当たり前のように利用されたら、絶対にいい」はずのプロダクトであるWEB広告やWEBマーケティングが、全国380万社ある中小企業でたった4%しか利用されていません。その解決のために泥臭いことをやっている人はあまりいません。また、技術的発展に伴い、広告商品も変化しており、中小企業に最適な目利きをする代理業は古臭くても必要で、誰かが挑戦すべきだと思うし、私たちでやりきれる自信もあります。

西條:縣社長は40歳で起業され、私同様、遅めに起業家となりました。だからこそ、競争環境が激しいインターネット業界で、これまでの経験とまだ眠っている才能を爆発させてもらい、突き抜けてほしいですね。縣さんはいいチーム作りができる起業家。オフィスの自販機にある、従業員のデザイナーが描いた、スティーブ・ジョブズ風の縣さんのイラストもそのひとつの表れだと思います。

:「天才ジョブズを目指してはダメだ」という人が多い中、「堂々と超えるんだ」と、コスプレ風に撮影した写真がモチーフ。社員が「変えてはダメ」というので、HPにも掲載されています。恥ずかしいですが、採用に役立っているので、いいのかなと思っています(笑)。


さいじょう・しんいち◎XTech Ventures共同創業者/ジェネラルパートナー。伊藤忠商事を経て、2000年にサイバーエージェントに入社。複数の子会社の代表取締役を歴任。06年サイバーエージェント・ベンチャーズ初代社長、08年本社専務取締役に就任。13〜17年コイニー取締役。13〜17年WiL共同創業者などを経て、18年1月、XTech、XTech Venturesを創業した。

あがた・まさたか◎ADlive(アドリブ)代表取締役社長CEO。1975年生まれ、長崎県大村市出身。複数の上場企業で代表取締役や取締役を務め、新規事業の創出や事業再生などを行う。2016年2月、ADliveの代表取締役社長に就任。全国約7000社あるネット広告代理店の中で20社強しかない、中小企業領域に強いGoogle PREMIER Partner。

文=山本智之

この記事は 「Forbes JAPAN ニッポンが誇る小さな大企業」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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