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2019.03.10 17:00

欧州版30アンダー30、今年は「23歳以下」の逸材が勢ぞろい

アニャ・テイラー=ジョイ

アニャ・テイラー=ジョイ

フォーブスの2019年度の欧州版「30アンダー30」に選ばれたメンバーを見ると、年齢は単なる数字でしかないことがわかる。今年は30組中20人が23歳以下だった。

アニャ・テイラー=ジョイ(Anya Taylor-Joy)は、2015年のホラー映画「ウィッチ」のヒロインを演じて一部で注目され、M・ナイト・シャラマン監督の2016年作品「スプリット」でブレイクした22歳の女優だ。

現在、彼女は同じく「30アンダー30」のメンバーであるダニエル・ラドクリフと共演する「Playmobil: The Movie(原題)」の制作中で、その他にも撮影済みの映画が2本、これから撮影に入る映画が3本控えている売れっ子だ。

スポティファイで月間リスナー数が500万人以上いる英国のR&Bシンガーソングライター、ジョルジャ・スミス(Jorja Smith)は21歳。スターバックスで働いていた頃に音楽共有サービス「サウンドクラウド」でリリースした曲「Where Did I Go?」を、ドレイクがインタビューでお気に入りの曲として紹介し、一躍有名になった。


ジョルジャ・スミス

その後もドレイクのミックステープ「More Life」やツアー「Boy Meets World」に参加し、ブルーノ・マーズの「24K Magic World」ツアーの前座にも起用されている。2018年にはブリット・アワードの批評家賞に輝いた。

23歳のフランス系イギリス人ラッパーであるオクタヴィアン(Octavian)も、ドレイクに紹介されて注目を浴びた一人だ。ドレイクがオクタヴィアンの曲「Party Here」を歌っている動画をインスタグラムに投稿した2018年1月当時、オクタヴィアンはホームレスだった。

その後、オクタヴィアンはソニーのブラック・レーベルと契約し、BBCの「サウンド・オブ・2019」で優勝。もうすぐデビューアルバムが出る予定だ。

20代前半の起業家たち

若くして成功する人々がいるのはエンタテインメント業界ばかりではない。エデル・ブラウン(Edel Browne)は15歳の時、パーキンソン病の症状の一つであるすくみ足を軽減するデバイスを発明し、アイルランド最大の若者向け科学コンテストで個人賞を受賞した。21歳の現在は、「Free Feet Medical」創業者/ディレクターとして同デバイスの商品化を進めている。

偽造医薬品の流通を防止するプラットフォーム「Meditect」を創業したフランスのアルノー・プルドン(Arnaud Pourredon)は23歳。今年2月に西アフリカで運用が始まったばかりの「Meditect」は、認定された薬局から正規の医薬品を購入したユーザーにインターネットアクセスを提供する。

聴覚障害者のための音声認識・テキスト化デバイス「SpeakSee」を開発したオランダのヤーリ・ヘーゼルバック(Jari Hazelebach)も23歳だ。ヘーゼルバック自身、聴覚障害者の両親がコミュニケーションに苦労する姿を見て育った。「SpeakSee」は複数のマイクとスマホなどをつなぎ、複数人の会話をリアルタイムでグループトークのように文字化する。

スポーツ界からは、短距離走選手であるディナ・アッシャー=スミス(Dina Asher-Smith)が選ばれた。23歳のアッシャー=スミスは、ヨーロッパ陸上競技選手権大会で4つの金メダル、2016年リオ五輪の400mリレーで銅メダルを獲得。また、ナイキと高級腕時計ブランドのウブロと広告契約を結んでいる。

編集=上田裕資

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