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2019.03.18

「僕ら、みんな凡人。戦うしかない」。若きイノベーター達が語る、プレッシャーとの向き合い方 #30UNDER30 MEET UP PARTY

Forbes JAPANが2018年夏に日本版として初めて発表した“日本を変える30歳未満の30人”「30 UNDER 30」では、5つのジャンルで活躍する気鋭のUNDER 30を選出した。Forbes JAPAN読者の多くが「印象に残った記事」に挙げるなど大きな反響を受け、受賞者やアドバイザリーボード、Forbes JAPAN読者など総勢約150名が集まる初のミートアップイベント「30 UNDER 30 MEET UP PARTY」が開催された。




今回のMEET UPイベントのテーマは「Fearless(恐れを知らない)」。特異なアイデアや革新性、現状に深く問いを立てる姿勢や圧倒的なパフォーマンスを武器に、ジャンルや国境をも越え、活躍の場を広げる30 UNDER 30受賞者はまさに“恐れを知らない”開拓者。彼らはこれまで数多の壁やハードルを乗り越えてきたはず。3つのトークセッションを通じて、受賞者たちのブレイクスルーの原点や並み外れた活躍の原動力にフォーカスし、彼らの思考を紐解いた。

「結果を出さないと」というプレッシャーに立ち向かうリーダー達の本音

PARTYのスタートを飾ったのは、野村證券が運営する80年代生まれのビジネスパーソン向けWEBマガジン「EL BORDE(エル・ボルデ)」によるスポンサードセッション。30 UNDER 30 JAPAN企画内でも、その名を冠した「EL BORDE特別賞」として3名の若きビジネスパーソンたちを選出した。

セッションでは「EL BORDE特別賞」受賞者の一人でMICIN CTOの巣籠悠輔氏、dely代表取締役の堀江裕介氏、Popshoot CEOの大山敏浩氏を迎え、アドバイザリーボードを務めたhey代表取締役でフリークアウト・ホールディングス共同代表、エンジェル投資家の佐藤裕介氏をモデレーターに、熱いトークが行われた。
 
左から佐藤氏、堀江氏、巣籠氏、大山氏

「自らかける?」「気にならない?」プレッシャーとの向き合い方

トークセッションのテーマは、「『結果を出さないと』の乗り越え方」。スタートアップを経営する中で、投資家やマーケットからつねに事業成長=結果を求められる彼らは、日夜プレッシャーに直面している。そのプレッシャーといかに向き合っているのだろうか。

総額160億円にのぼる資金調達を行い、日本最大のレシピ動画サービス「クラシル」を運営するdely堀江氏は、プレッシャーを感じてはいるものの、その重圧感は創業時のほうが大きかったと語る。

「フードデリバリーが失敗して、メディアがうまくいかなくて、やるべきことが定まっていなかったときのほうが圧倒的に辛かった。社員からも『やることがない』と言われるんですよ。優れたアイデアを思いつくかどうかは不確実性も高いし、暗闇の中を進むようなもの。不安でしたよ」

それでも堀江氏は「20代のうちに1000億円企業を作る」と公言するなど、自らにプレッシャーをかけている。

「高い目標ではあるから、不安でないといえば嘘になるけど、やることは決まっているから、大したことはない。むしろ、どれだけ多くの人に恩を返せるかが重要です」

MICINの巣籠氏もまた、自らにプレッシャーをかけるタイプだという。MICINは、AIを活用した医療情報の分析やオンライン診療サービスなどを手がけ、巣籠氏は共同経営者として、そのテクノロジーサイドを執り仕切る。

「投資家の方からのプレッシャーがないわけではないけれど、結局、アイデアベースで考えて、解を見つけていくことでしか、プレッシャーと向き合う方法はない。人の「強みの元=才能」を見つけ出すツールで僕はトップに『内省』と出てくる人間性なので、それは苦にならないんです。むしろ、自分自身にどれだけ厳しいハードルを課せるか、リスクを取れるかどうかを意識しています」

その意見に賛同するのは、Popshootの大山氏。大山氏は割り勘アプリ「よろペイ」などを手がけ、現在は仮想通貨イーサリアムのウォレットアプリ「Wei Wallet」の開発に従事している。

「プレッシャーがあるとすれば一つだけ。それは、『リスクを取らないこと』に対するプレッシャー。本当は1億円くらいドカーンと広告費に注ぎ込んで、金銭的なリスクを取りたいけれど、サービスの特性上、それはかなわない。じゃあどこに使うのかというのは、引き続き企んでいる」

リスクを取らなければ、結果は出ない

「結果を出せるかどうかは、リスクを取れるかどうかにかかっている」というのが、受賞者3人とモデレーターのhey佐藤氏に共通した認識だ。

佐藤氏は、堀江氏とのこんなエピソードを振り返る。

「2017年の春だったと思うけど、クラシルが地上波のCM放映を始めるということで、広告枠を申し込んだ後に『佐藤さん、1億足りないので貸してもらえませんか』って(笑)。あれは大きなリスクだったよね?」
 
堀江氏とのエピソードを語る佐藤氏

堀江氏は、当時のことを「そのリスクを取らなければ、(企業として)死んでいた」と表現する。「投資しなければ負けが確定するし、放っておいたら事業成長もしない。人が普通に行う選択以上のリスクを取らなければ勝てないんです」

巣籠氏は、リスクの取り方は企業のフェーズによっても変わってくると話す。学生時代に「グノシー」「Readyfor」の創業メンバーとしてエンジニアリングやデザインを担当した巣籠氏は、創業当初は「自分でどうにかする」意識が強かったものの、MICINを経営していくにつれ、「組織でいかにリスクを取れる体制を作るか」にフォーカスするようになったという。「リスクという言葉はネガティブなイメージに捉えられがちですが、チャンスにも繋がりますよね」

「逆境」というプレッシャーと向き合ったのは、大山氏だ。2017年から2018年にかけて熱狂的なまでに盛り上がった仮想通貨業界だったが、仮想通貨の不正流出などを受けて、バックラッシュのように冷ややかな見方が広がっていった。けれども大山氏は一切揺らがなかったという。

「みんな、通貨価値ばかり気にしていたけど、僕らの周りで『終わった』と考える人はいなかった。純粋に、『世界中にタイムラグなくフェアな通貨を送れる』って、神秘的じゃないですか。昨年末からPayPayのキャンペーンでまたみんな盛り上がって、『キャッシュレス』に多くの人が価値を感じている。僕は間違っていなかった、と思っています」

眠れない夜もあるだろうけど、みんな戦うしかない

プレッシャーや逆境に立ち向かいながら、さらなるリスクを取りつづける3人は、さながら「スーパーマン」のように見えてくるが、トークセッションの中では、等身大の本音が垣間見える場面もあった。

堀江氏はこのように打ち明けた。「結構『メンタル強いキャラ』みたいに思われているけど、別に強いわけじゃないし、誰にでもプレッシャーはある」

大胆なジャッジで知られる堀江氏も、プレッシャーを感じることがあると打ち明けた

「創業してから30キロくらい太って、この間測ったら100キロ超えていましたからね(笑)。見えないプレッシャーはやっぱりあったのかもしれない」と語ったのは大山氏。

意識せずとも、プレッシャーを感じていたのではないかと語る大山氏

巣籠氏は「周りがプレッシャーと感じそうなことを、ある意味自分自身の感覚を『麻痺』させて、『プレッシャーだと感じない』ことで乗り越えてきた部分はあった」と話す。

あえてプレッシャーを感じないようにすることで乗り越えた、と語る巣籠氏

堀江氏も、「ある種のランナーズハイというか、テンションを上げて、起業も事業もやってきた。もう一人の自分が『俺って天才!』と思い込んでいるうちに何かをいったん始めたら、あとは自分でなんとかしていくしかない。仕事の悩みは仕事で解決するしかない」と言い切る。

セッションの最後には、EL BORDE読者をはじめとした、これからの時代をつくる若手ビジネスパーソンに向けてメッセージが送られた。大山氏は、「僕らみたいなスタートアップにこそ、今、企業で働くビジネスパーソンの事業経験やネゴシエーション力が必要になってくる。僕らもリスクをとってくれる仲間に対しては、しっかり能力に見合った報酬を出せるようにしていきたい。大企業・スタートアップ問わず、ぜひ、僕らの会社にジョインしてもらえたら」とラブコールを送った。

今はスタートアップ、かつては大企業で勤めたことがある巣籠氏だが、どの環境に身を置いたとしても大切なことは変わらないと語る。「結局、どの環境にいたとしても、つねに自分よりも少し先に目標を設定して、それを達成することが重要。自分が本当にやりたいことは、迷いなく突き進めるだろうし、プレッシャーも感じない。だから、自分がやりたいことをしっかりと見極めてもらえたらと思う」

堀江氏は、このように熱いエールを送った。「例えば、メジャーリーグであんなに活躍しているイチローさんだって、最初から“イチロー”さんだったわけではない。“イチロー”さんとして戦ううちにそのプレッシャーに耐えられるようになったはずだ。僕らみんな、持っているポテンシャルはあまり変わらないし、凡人なんです。色々あって、眠れない夜もあるだろうけど、みんな戦うしかない。戦っていきましょう!」

CHAI、和田夏実……30 UNDER 30たちの「Fearless」とは?

1stセッションからの熱気を引き継ぐ形で、2ndセッションには、インタープリター(通訳者/解釈者)の和田夏実氏が登壇。予防医学者の石川善樹氏をモデレーターに、「『何者にもなれない』の乗り越え方」についてトークを行った。
 
左から石川氏、和田氏

聴覚障がい者の両親を持ち、手話を第一言語として育った和田氏は、20歳の頃に“アイデンティティ・クライシス”があったと振り返る。

「『インタープリター』と名乗り始めて、楽になった。誰でも、何者でもないし、何者でもある。自分が何者なのか、自分で決めていいはず」

そして和田氏は、「何者」を求める根底には承認欲求があると指摘。「『承認欲求』という言葉をはじめ、若者は承認を求めている、などと言われますが、『承認』を『肯定』という言葉に置き換えるといいと思うんです。判を押されるように『承認』を求めるのではなく、『肯定』という言葉に変えればいい。誰もが肯定したりされたりすれば、少しずつ自分の好きなところが増えていくのでは」と提言した。

そして3rdセッションでは、ここ最近、急激に注目度が高まっているニュー・エキサイト・オンナバンド「CHAI」が登場。米英でもデビューし、海外からも注目を集めているCHAIの4人が「『コンプレックス』の乗り越え方」をテーマにトークを繰り広げた。

ラストセッションで会場を盛り上げたCHAIの4人。左からマナ、カナ、ユウキ、ユナ

「NEOかわいい」をコンセプトに掲げるCHAIは、欧米を中心に広がる「ボディ・ポジティブ=ありのままの自分やコンプレックスを認め、自己肯定感を高める」のムーブメントを背景に、世の中の画一的な『カワイイ』の基準に疑問を投げかけ、ポジティブでいることの重要性や「カワイイ」の本質を音楽として表現し続けている。

マナ(Vo.&Key.)は、「私たちみんな、めちゃくちゃコンプレックスに悩んできた。でも、CHAIとして4人が集まってから、本気で褒め合って、今まで言って欲しかったことを全部言い合っていたら、自信がついてきたの」と話した。

4人のポジティブの理由を語るマナ

彼女たちは自信を失いがちな日本の若者に対して、このようなメッセージを送った。

「私たちを見て。海外でライブしていると、本当に『NEOかわいい』『コンプレックスはアートなり』って伝わっているの。私たちもめちゃくちゃネガティブだったけど、4人で助け合えるからポジティブになれるようになったの」

会場では、高級シャンパーニュのヴーヴ・クリコが振る舞われ、30 UNDER 30に選ばれたレストラン「Kabi」シェフの安田翔平氏がフードを提供。発酵の技法を軸に調理された、ジビエのスモークや鯖寿司など料理の数々が、楽しいひとときを彩った。

黄金色のヴーヴ・クリコのシャンパーニュと「Kabi」安田氏によるフードがPARTYを彩った

また、フォトブースでは、Forbes JAPANの表紙など数々の撮影を手がけるオフィシャルフォトグラファー・小田駿一氏が、来場者を特別に撮影した。
 
参加者を撮影するフォトグラファーの小田氏

あっという間に3時間余が経ち、終始、まさに何かが生まれようとしているような熱量とポジティブな空気感に満ちたPARTYは、熱気冷めやらぬうちに幕を閉じた。

Forbes JAPANでは現在、「NEXT UNDER30」と銘打ち、次なる才能を発掘中。2019年も30 UNDER 30の選出を予定している。これからの動きにも要注目だ。

日本初となる2018年の「30 UNDER 30 JAPAN」では今回登壇した巣籠氏を含む3人が「EL BORDE特別賞」に輝いた。EL BORDEでは3人への詳しいインタビューを掲載している。

「挫折はいつでもできる」ディープラーニングの申し子・巣籠悠輔のリスクの取り方(MICIN CTO 巣籠悠輔氏)

「リスクを取らない選択は誰でも思いつく」 バルクオム代表野口卓也はどう失敗と向き合ってきたか(バルクオム 代表取締役CEO 野口卓也氏)

「不条理がとにかく嫌い」SYMAX代表鶴岡マリアが貫く哲学とは(SYMAX 代表 鶴岡マリア氏)


EL BORDE」とは

日本のミライを創造する若きビジネスパーソンのために、 仕事やプライベートに役立つ知識や情報を発信する野村證券のオウンドメディアです。 野村證券は「EL BORDE」を通して、若者たちの「変革と挑戦」を応援していきます。

Promoted by EL BORDE / 文=大矢幸世 / 写真=柴崎まどか

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